
サーバーエンジニアに資格は必要?取得を検討すべき企業が評価する資格一覧
サーバーエンジニアとは、コンピューターシステムを運用するサーバー機器の構築を行ったり、サーバー上で動く各種ソフトの設定をする職種です。
主な仕事として、サーバーシステムの設計・構築・運用、負荷分散構成の設計・構築・運用、セキュリティ対策、障害発生時の緊急対処や予防策の実施などがあり、WindowsやLinuxなどのOS関連や、ファイアウォールや暗号化、SSLなどのセキュリティ関連、そしてネットワーク関連の知識が必須です。
そんなサーバーエンジニアになるために、資格は絶対必要ではありませんが、取得することをおすすめします。また資格を取る場合は、どんな資格が役に立つのでしょうか。それらを見ていきたいと思います。
目次
1.サーバーエンジニアに資格は必要?
サーバーエンジニアになるには、必ずしも資格が必要というわけではありません。ですが、新しくプロジェクトに入る時や転職する時に自分自身の経験だけでアピールするよりも上位の資格を持っている方が自身の持っているスキルに対しての裏付けができます。
一番重要なことは、サーバーエンジニアの仕事に求められるスキルと知識を普段の仕事で積み上げながら、独学でも学ぶ姿勢です。企業としてはサーバーエンジニアとしての機能を果たしてもらえれば良いわけですから、サーバーエンジニアに求められる具体的技術内容やノウハウを意識し、現在の仕事にその要素があれば重点的にスキルアップしましょう。もし仕事でカバーできない領域がある場合、Webサイトや書籍を購入したり、サーバーエンジニアとして働いている方に話を聞くのも効果的です。
関連記事2.サーバーエンジニアにオススメのOS関連資格
サーバーエンジニアでの就転職を目指すにあたって、必須になるのがOS(オペレーションシステム)の知識です。
OSとは、基本ソフトウェアとも呼ばれますが、コンピューター操作のプログラムを制御するソフトウェアのことを指します。OSでは、コンピューター操作に必要不可欠なキーボード入力や画面出力、メモリやハードディスクの管理などを行います。
代表的なOSとしては、WindowsやMac、サーバー向けには、LinuxやWindows Serverシリーズがあり、ベンダー資格としてOS関連資格があります。
関連記事2-1.マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)
マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP: Microsoft Certification Program)とは、WindowsをはじめとしたMicrosoftのビジネス向け製品(業務用Windows,サーバーソフト等)の知識や技術を問うベンダー資格です。世界で180万人以上、日本でも10万人以上の有資格者がいるとされている国際的にも有名な資格の一つとなっています。そんなMCPでは、レベルに応じて3つの資格を用意しています。
・MTA
MTA(Microsoft Technology Associate)は、MCPの入門レベルとなっています。対象としては、ITに関心のある学生やIT企業の新入社員等の実務経験が少ない人向けになります。試験は、「ITインフラストラクチャ()」、「データベース開発・管理者向け」、「デベロッパー向け」の3つに分かれており、どれか一科目に合格することで、MTAの資格を取得することができます。試験形態は、40問前後の選択問題(CBT形式)で7割程度の正答率で合格になります。
・MCSA
MCSA(Microsoft Certified Solution Associate)では、試験対象となっている製品ごとに分かれています。その為、それぞれの製品の機能を理解しているかどうかが問われます。試験では、「モビリティ」「クラウド」「生産性」「データ」「App Builder」「ビジネスアプリケーション」の6分野に分かれています。
・MCSE・MCSD
MCPで最上位の資格が、MCSE(Microsoft Certified Solution Expert)とMCSD(Microsoft Certified Solution Developer)となっています。MTAやMSCAは、資格を持っていなくても受験可能ですが、MCSE・MCSDの場合では、受験資格が決められており、科目も異なります。MCSEでは、受験資格としてMCSAの関連科目を取得済みであることが前提となります。
MCSDでは、MCSAの Web Applicationsまたは Universal Windows Platformが取得済みであることが前提となります。分野は、App Builderのみとなっており、その中の10科目か1科目(40問)を選択し、7割程度の正答率で取得することができます。MCSDは、2年ごとに更新が必要で、MCSEと同様に再認定試験を受ける必要があります。
2-2.Linux技術者認定資格(LinuC)
Linux技術者認定資格(LinuC)は、無料で改変可能なオープンソースのLinuxの知識を問うベンダー資格です。LinuCには、3段階のレベルがあり、レベルごとに試験内容が変わってきます。
3.サーバーエンジニアにオススメのネットワーク系資格
3-1.CCNA(Cisco Certified Network Associate)
CCNAは、国際的に有名なネットワーク関連機器メーカーのシスコシステムズが実施しているベンダー資格です。この資格では、シスコのCiscoルーターやCatalisystスイッチに関する知識があること、ネットワーク技術の知識があることが証明できます。有効期間は3年でCisco製品を扱うサーバーエンジニアにとっては、まさに必須の資格とも言えます。
3-2.CCNP(Cisco Certified Network Professional)
CCNPは、さきほどご紹介したCCNAの1レベル上の資格です。システム構築とその管理に関する高い技術力を有する証明になります。CCNPでは、8分野から選択し受験します。一度に全科目を合格する必要はなく、1科目が受かってから3年で合格できれば、CCNPの資格を得ることができます。受験要件としては、CCNPで受験する分野のCCNAを取得していること(CCNP Cloudを受験する場合は、CCNA Cloudを取得している)が前提となっています。合格に必要な点数は、公開されていませんが1000点満点中800点以上となっています。
4.ITエンジニアとして必要な資格
4-1. ITパスポート
国家試験である情報処理技術者試験の中のひとつです。基礎レベルの資格とはいえ、基本情報技術者やCCNAの勉強は初心者には難しく感じるかもしれません。そんな時はITパスポートの勉強から始めてみるとよいかもしれません。エンジニアとしてではなくIT企業に就職する場合、ITパスポートを持っていると評価されますが、エンジニアとして就職する場合は履歴書に書く必要もないといった入門的なレベルになります。勉強期間の目安は1~2か月です。
関連記事 関連記事4-2. 基本情報技術者
国家試験である情報処理技術者試験の中のひとつです。ITエンジニアの登竜門的存在であり、ネットワークエンジニアだけでなくITエンジニアとしての基礎的な知識が幅広く身につきます。ネットワークエンジニアとしてのスキルを証明するものではありませんがIT業界でエンジニアとして働く為の基礎を学ぶために取得を目指しましょう。勉強期間の目安は6か月です。
関連記事4-3.応用情報技術者
企業経営が直面する課題に対し、技術だけでなく、情報技術を活用した戦略を立案できる能力を証明できるメリットがあります。またシステム設計開発を行ったり、汎用製品の組み合わせも活用したシステム構築や安定的な運用も領域に入ります。
関連記事5.まとめ
サーバーエンジニアになるためには資格は必ずしも必要ではありませんが、企業評価の高い資格は就転職に有利なのは確かです。その多くの資格がベンダー資格です。実務経験だけでなく難関資格を取得することで、転職市場では優位になりキャリアップも見込める可能性が大きくなります。
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