
【システム開発】代表的な6つ手法のメリット・デメリット
開発手法とは?
IT業界に居るなら何度も聞いたことがあるかと思います。
でも、それぞれの手法の概要は?メリット・デメリットは? 皆さん即答出来ますか?
そして、なぜ開発手法選定が重要か? それはプロジェクトの成功率、納期、品質、チームの生産性に大きく影響するためです。
本記事での目的は、代表的な開発手法の特徴・メリット・デメリットを整理し、プロジェクトに最適な手法選定の参考とすることです。
それでは、皆さんと一緒に開発手法について学んで行きましょう。
1. はじめに
1-1.システム開発における「開発手法」とは?
開発手法とは、システム開発を効率的に進めるための手順やルールであり、プロジェクトの要件や規模に応じて、適切な手法が選択されます。
これらの手法は、要件定義からテスト、リリースに至るまでの各工程をどのように進めるかを示しており、手法によって開発プロセスが大きく異なります。
簡単に言えば、「どういう流れで開発を進めるか」を定めたものとなります。
1-2.手法選定の重要性
色々な開発手法が存在しますが、その手法選定の重要性について述べます。
- プロジェクト成功率に直結する
・適切な手法を選ばないと、プロジェクトの納期遅延や品質低下のリスク(※)が高まります。
※納期:無駄な作業や手戻りが増え、結果納期遅延となる。
品質:手法に沿わないことで、バグや仕様漏れが増える。
・例えば、要件が頻繁に変わるプロジェクトでウォーターフォールを選ぶと、仕様・要件変更対応が困難になります。(工程の手戻り発生のため、納期・工数増) - コストとリソースの最適化
・開発手法によって必要な人員構成(リソース)やツールが異なります。
・アジャイルはコミュニケーション重視なので、チームの連携力が重要となります。
・ウォーターフォールはドキュメント重視なので、計画力が求められます。 - 品質確保
・手法によってテストのタイミングや頻度が変わります。
・アジャイルでは継続的テストが可能、ウォーターフォールでは後半に集中します。
・手戻りを減らし、無駄な作業を発生させず品質確保に繋がる。 - リスク管理
・手法選定でリスク対応力が変わります。
例えばアジャイルは要件の変化に強いが、要件変更によって工数が増え長期的な予算管理は難しい。
ウォーターフォールは計画立案、予算管理しやすいが、仕様変更に弱い。(また上位工程に戻らないといけないため)
ざっと例を挙げて開発手法の重要性が何となくお分かり頂けたかと思います。
以降にてそれぞれの開発手法について内容を確認し、またメリット・デメリットについて見ていきましょう。
1-3.手法の比較表
各手法をまとめた比較表を以下に記載します。
詳細については、以降の各手法の内容をご覧下さい。
2.ウォーターフォール型開発
2-1.概要と特徴
先ずは「ウォーターフォール」からです。古から使用されている開発手法となります。
開発工程を「滝が流れるように」順番に進める手法です。各工程が完了してから次の工程に進むため、基本的に後戻りはしません。
特徴としては以下のものになります。
工程の流れ
・要件定義(何を作るか決定)
・基本設計(全体の構造を設計)
・詳細設計(細部の仕様を決定)
・実装(プログラム開発)
・テスト(動作確認)
・運用・保守
ドキュメント重視:各工程で詳細な資料を作成。
計画重視 :最初に全体計画を立てる。
2-2.メリット、デメリット
✔メリット
- 計画が明確で管理しやすい
・各工程が順序立てられているため、進捗管理や予算管理が容易。 - ドキュメントが充実
・各フェーズで詳細な資料を作成するので、引き継ぎや保守がしやすい。 - 大規模開発に適している
・要件が安定している場合、効率的に進められる。 - 品質保証しやすい
・テスト工程が明確に定義されている。
✗デメリット
- 仕様変更に弱い
・後戻りが難しく、要件変更が発生するとコスト・工期が大幅に増加。 - 問題発見が遅れる
・テストが後半に集中するため、設計ミスが後で発覚しやすい。 - 顧客とのコミュニケーション不足
・開発中に顧客が成果物を確認できないため、期待とのズレが起きやすい。 - 柔軟性が低い
・不確定要素が多いプロジェクトには不向き。
2-3.向いているプロジェクト例
ウォーターフォール手法が向いているプロジェクトは、次のような特徴を持つものです。
要件が固定されていて、計画重視の大規模開発となります。
- 要件が明確で変更が少ない
仕様が最初から固まっていて、途中で大きな変更が発生しないプロジェクト。
例:基幹システム、金融系システム、官公庁向けシステム。 - 長期的な計画が必要
納期や予算が厳密に決まっている場合。
事前に詳細な計画を立てることで、リスクを最小化できる。 - 大規模開発
多くの人員が関わる場合、工程が明確な方が管理しやすい。
例:ERP導入、航空管制システムなど。 - 法規制やコンプライアンスが厳しい
ドキュメントや証跡が必要なプロジェクト。
例:医療システム、公共インフラ関連。 - 顧客が途中レビューをあまり求めない
完成品を納品する形で問題ない場合。
逆に、要件が変わりやすい、顧客と頻繁に調整が必要なプロジェクトには不向きとなります。
3.アジャイル開発
3-1.概要と特徴(反復・漸進型)
アジャイル開発は、変化に柔軟に対応しながら、短いサイクルでソフトウェアを継続的に改善していく開発手法です。
従来のウォーターフォール型のように「最初にすべて決めてから作る」方式ではなく、顧客やチームとのコミュニケーションを重視し、段階的に価値を提供することが特徴です。
アジャイル開発の特徴
- 反復型(イテレーション)
・開発を短い期間(1~4週間程度)に区切り、機能を少しずつ追加。
・各サイクルで「計画 → 開発 → テスト → レビュー」を繰り返す。 - 顧客との密なコミュニケーション
・要件変更やフィードバックを迅速に反映できる。
・顧客満足度を高めやすい。 - 変化への柔軟性
・要件が変わっても対応可能。
・不確定要素が多いプロジェクトに向いている。 - チームの自己組織化
・チームメンバーが主体的にタスクを決定。
・スクラムやカンバンなどのフレームワークを活用。 - 継続的なテストと品質改善
・各イテレーションでテストを実施し、品質を維持。
3-2.メリット、デメリット
✔メリット
- 柔軟な対応力
・要件変更や市場の変化に迅速に対応できる。 - 顧客満足度の向上
・頻繁なレビューで顧客の意見を反映しやすい。 - 早期リリース
・小さな機能を短期間で提供できるため、価値を早く届けられる。 - リスク低減
・問題を早期に発見し、修正できる。 - チームのコミュニケーション強化
・毎日のミーティングやレビューで情報共有が活発。
✗デメリット
- ドキュメント不足
・開発スピード重視で、仕様書が不十分になりがち。 - スコープ管理が難しい
・要件変更が多いと、プロジェクトの範囲が曖昧になる。 - 長期的な予算・納期管理が困難
・柔軟性が高い分、計画が流動的になりやすい。 - チームの成熟度が必要
・自律的に動けるチームでないと失敗しやすい。 - 顧客の積極的な関与が必須
・顧客が頻繁にレビューに参加できない場合、効果が薄れる。
3-3.向いているプロジェクト例
アジャイル手法が向いているプロジェクトは、次のような特徴を持つものです。
- 要件が変わりやすいプロジェクト
顧客のニーズや市場環境が頻繁に変化する場合。
例:Webサービス、スマホアプリ、スタートアップの新規事業。 - 短期間で価値を提供したいプロジェクト
MVP(Minimum Viable Product)を早く出して、ユーザーの反応を確認したい場合。
例:新機能の試験導入、プロトタイプ開発。 - 顧客とのコミュニケーションが密に取れるプロジェクト
顧客が開発プロセスに積極的に関与できる場合。
例:社内システム開発、受託開発で顧客がレビューに参加可能。 - 技術的な不確定要素が多いプロジェクト
新しい技術やフレームワークを使う場合。
例:AI・IoT・クラウドを活用した開発。 - チームが小規模で柔軟に動けるプロジェクト
5~10人程度のチームで、意思決定が早い場合。
大規模プロジェクトでも一部をアジャイルで進めることは可能。
逆に、アジャイルが向かないケースもあります:
・要件が完全に固定されていて変更がない。
・法規制や契約で厳密なドキュメントが必要。
・大規模で複雑なシステム(ただし部分的にアジャイル導入は可能)。
4.プロトタイピング開発
4-1.概要と特徴(試作モデルの活用
プロトタイピング手法は、完成品の前に試作モデル(プロトタイプ)を作成し、ユーザーや関係者からのフィードバックを得ながら開発を進める方法です。
目的は、要件の不確定性を減らし、ユーザーのニーズに合ったシステムを効率的に作ることです。
特徴
- 試作モデルの作成
・完全な製品ではなく、機能の一部やUIを簡易的に実装。
・ユーザーが実際に触れてイメージを確認できる。 - ユーザーとの早期コミュニケーション
・ユーザーの意見を反映しながら要件を固める。
・誤解や期待のズレを防ぐ。 - 反復的な改善
・プロトタイプを何度も改良し、最終製品に近づける。
・アジャイル開発と相性が良い。 - リスク低減
・要件定義の曖昧さを早期に解消。
・UIや操作性の問題を事前に発見。
4-2.メリット、デメリット
✔メリット
- 要件の明確化
・実際に動くモデルを見せることで、ユーザーの理解が深まり、要件の曖昧さを減らせる。 - ユーザー満足度の向上
・ユーザーが早期にシステムを体験できるため、期待とのズレを防ぎやすい。 - リスク低減
・UIや操作性の問題を早期に発見できる。
・開発後の大きな手戻りを防ぐ。 - コミュニケーション促進
・開発者とユーザーの間で具体的な議論がしやすくなる。
✗デメリット
- 追加コスト
・プロトタイプ作成に時間と費用がかかる。 - 誤解のリスク
・ユーザーがプロトタイプを「完成品」と誤解する可能性がある。 - 開発期間の延長
・プロトタイプ改良に時間を取られ、本開発が遅れる場合がある。 - 品質管理の難しさ
・試作段階で作ったコードを流用すると、品質が低下する恐れがある。
4-3.向いているプロジェクト例
プロトタイピング手法が向いているプロジェクトは、次のような特徴を持つものです。
- 要件が不明確・変化しやすいプロジェクト
初期段階でユーザーのニーズがはっきりしていない場合。
仕様を文書だけで決めるのが難しい場合。
例:新しいサービスや革新的なUIを持つアプリ開発。 - ユーザー体験(UX)が重要なプロジェクト
操作性やデザインが成功の鍵になる場合。
実際に触ってもらうことで改善点を早期に発見できる。
例:Webアプリ、スマホアプリ、IoT製品。 - 高い顧客関与が必要なプロジェクト
顧客やエンドユーザーと頻繁にレビューを行える環境がある場合。
例:カスタムシステム開発、業務アプリ。 - 技術的リスクがあるプロジェクト
新しい技術や未知の要素を含む場合。
プロトタイプで技術検証(PoC)を行うことでリスクを減らせる。
例:AIを使ったシステム、AR/VRアプリ。 - 短期間でコンセプトを確認したいプロジェクト
完成品を作る前に「方向性が正しいか」を確認したい場合。
例:スタートアップのMVP開発。
逆に向いていないケース
要件が完全に固まっていて、変更がほぼないプロジェクト(例:法令遵守が厳しいシステム)。
開発コストや期間が非常に厳しく、試作に時間を割けない場合。
5.スパイラル型開発
5-1.概要と特徴(リスク管理重視)
スパイラルモデルは、ウォーターフォール型の計画性とプロトタイピング型の反復性を組み合わせた開発手法です。
1986年にバリー・ボームによって提唱され、リスク管理を重視しながら段階的にシステムを完成させることが特徴です。
開発は「スパイラル(らせん)」状に進み、各サイクルで以下を繰り返します
- 目標設定と計画
- リスク分析と対策
- 開発と検証
- 次フェーズの計画
特徴
- リスク管理を重視
・各サイクルでリスクを分析し、対策を講じる。
・技術的・コスト的な不確定要素が多いプロジェクトに適している。 - 反復的な開発
・プロジェクトを複数のスパイラル(イテレーション)で進める。
・各サイクルでプロトタイプを作成し、改善を繰り返す。 - 柔軟な要件対応
・要件変更に対応しやすい。
・ウォーターフォールよりも柔軟、アジャイルよりも計画的。 - 大規模・複雑なプロジェクト向き
・高リスク・高コストのプロジェクトで効果的。
・例:航空宇宙、金融システム、医療システムなど
5-2.メリット、デメリット
✔メリット
- リスク管理がしやすい
・各サイクルでリスク分析を行うため、重大な問題を早期に発見・対策できる。 - 柔軟な要件対応
・反復型なので、要件変更や追加に対応可能。 - 品質向上
・プロトタイプを繰り返し改良するため、完成度が高くなる。 - 大規模・複雑なプロジェクトに適応
・技術的リスクや不確定要素が多い場合に有効。
✗デメリット
- コストが高い
・リスク分析やプロトタイプ作成に時間と費用がかかる。 - 管理が複雑
・各サイクルで計画・分析・評価が必要で、プロジェクト管理の負担が大きい。 - 専門知識が必要
・リスク分析や評価には高度なスキルが求められる。 - 小規模プロジェクトには不向き
・コストと管理負担が大きいため、簡単なシステム開発には適さない。
5-3.向いているプロジェクト例
スパイラル手法が向いているプロジェクトは、次のような特徴を持つものです。
- 大規模・複雑なプロジェクト
多くの機能や複雑な構造を持つシステム。
例:航空宇宙システム、金融システム、医療システム。 - 高リスクなプロジェクト
技術的な不確定要素が多い。
新しい技術や未経験の領域を含む。
例:AIやIoTを使った新規開発。 - 要件が不明確または変化しやすいプロジェクト
初期段階で要件が完全に固まっていない。
ユーザーのニーズが変わる可能性が高い。 - 長期的な開発が必要なプロジェクト
数年単位で進める大規模開発。
段階的に成果物を出しながら進めたい場合。 - リスク管理を重視するプロジェクト
品質や安全性が非常に重要。
失敗のコストが高い(例:航空機制御、医療機器)。
逆に不向きなケース
小規模・短期間の開発(管理コストが高すぎる)
リスクがほとんどない単純なシステム
6.DevOps(開発と運用の連携)
6-1.概要と特徴(CI/CD、自動化)
DevOpsは、Development(開発)とOperations(運用)を統合し、ソフトウェアの開発から運用までを効率化・自動化する文化やプラクティスのことです。
目的は、
・開発スピードの向上
・品質の維持
・継続的な改善と迅速なリリース
を実現することです。
特徴
- 開発と運用の連携
・従来は分断されていた開発チームと運用チームが協力して作業。
・コミュニケーションと責任の共有を重視。 - 自動化の活用
・ビルド、テスト、デプロイ、監視などを自動化。
・CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)が中心。 - 継続的な改善
・小さな変更を頻繁にリリースし、フィードバックを即反映。
・アジャイル開発と相性が良い。 - 監視と可観測性
・運用段階でのログやメトリクスを活用し、問題を早期発見。 - 文化的側面
・「開発 vs 運用」という対立をなくし、チーム全体で責任を持つ。
6-2.メリット、デメリット
✔メリット
- リリーススピードの向上
・CI/CDにより、コードのビルド・テスト・デプロイを自動化し、頻繁なリリースが可能。 - 品質改善
・自動テストや監視により、バグを早期に発見・修正できる。 - 顧客満足度の向上
・小さな改善を継続的に提供することで、ユーザーの要望に迅速に対応。 - チーム間の連携強化
・開発と運用の壁をなくし、責任を共有する文化を醸成。 - 効率化とコスト削減
・自動化により、手作業のミスや時間ロスを減らせる。
✗デメリット
- 導入コストが高い
・ツール導入、インフラ整備、教育に時間と費用がかかる。 - 組織文化の変革が必要
・開発と運用の分断が強い組織では、意識改革に時間がかかる。 - 複雑なツールチェーン管理
・CI/CD、監視、IaCなど複数のツールを統合する必要がある。 - 小規模プロジェクトでは効果が薄い場合も
・自動化のメリットがコストに見合わないことがある。
6-3.向いているプロジェクト例
DevOps手法が向いているプロジェクトは、次のような特徴を持つものです。
- 頻繁なリリースが必要なプロジェクト
機能追加や改善を短いサイクルで行う必要がある。
例:Webサービス、SaaS、モバイルアプリ。 - 継続的な改善が求められるプロジェクト
ユーザーからのフィードバックを迅速に反映したい場合。
例:ECサイト、クラウドサービス。 - 自動化による効率化が効果的なプロジェクト
ビルド、テスト、デプロイの頻度が高い。
CI/CDパイプラインを構築する価値がある。 - 開発と運用の連携が重要なプロジェクト
運用での障害対応やパフォーマンス改善を開発に即反映したい場合。
例:金融システム、IoTプラットフォーム。 - クラウドやコンテナを活用するプロジェクト
インフラのスケーラビリティや自動化が必要。
例:マイクロサービスアーキテクチャを採用するシステム。
逆に不向きなケース
小規模で更新頻度が低いシステム(例:固定仕様の社内ツール)。
自動化やCI/CDの導入コストが見合わない場合。
7.MVCモデル
7-1.概要と特徴(処理の分割)
MVC(Model-View-Controller)モデルは、ソフトウェアの構造を3つの役割に分けて設計するアーキテクチャパターンです。
目的は、関心の分離(Separation of Concerns)を実現し、保守性・再利用性を高めること。
Model:データやビジネスロジックを管理
View:ユーザーに表示する画面やUI
Controller:ユーザーの入力を受け取り、ModelとViewを仲介
特徴
役割分担が明確
・データ処理(Model)、表示(View)、操作(Controller)を分離。
・コードの可読性・保守性が向上。
再利用性が高い
・Viewを変更してもModelは影響を受けない。
・複数のViewで同じModelを利用可能。
拡張性に優れる
・新しいUIや機能追加が容易。
WebアプリやGUIアプリで広く採用
例:Ruby on Rails、ASP.NET MVC、Spring MVC。
7-2.メリット、デメリット
✔メリット
- 保守性が高い
・Model・View・Controllerが分離されているため、変更の影響範囲が限定される。 - 再利用性が高い
・同じModelを複数のViewで利用可能。
・UIを変更してもビジネスロジックはそのまま使える。 - 開発効率の向上
・役割分担が明確なので、複数人で並行開発しやすい。 - テストしやすい
・ModelやControllerを単体でテスト可能。
✗デメリット
- 小規模プロジェクトではオーバーヘッドが大きい
・分離のための構造設計が必要で、簡単なアプリには過剰。 - Controllerが複雑になりやすい
・ビジネスロジックと画面遷移の調整で肥大化することがある。 - 学習コストが高い
・初学者には概念が難しく、理解に時間がかかる。 - パターンの誤用リスク
・MVCの原則を守らないと、逆に保守性が低下する。
7-3.向いているプロジェクト例
MVC手法が向いているプロジェクトは、次のような特徴を持つものです。
- UIとビジネスロジックを分離したいプロジェクト
表示部分(View)とデータ処理(Model)が頻繁に変更される場合。
例:Webアプリ、デスクトップアプリ、モバイルアプリ。 - 複数のUIをサポートする必要があるプロジェクト
同じデータをWeb、モバイル、APIなど複数のインターフェースで利用する場合。 - 中~大規模のプロジェクト
機能が多く、保守性や拡張性が重要な場合。
チーム開発で役割分担を明確にしたい場合。 - 長期運用を前提としたプロジェクト
将来的なUI変更や機能追加が見込まれる場合。 - テストや品質管理を重視するプロジェクト
ModelやControllerを単体でテストしやすい構造が必要な場合。
逆に不向きなケース
・小規模で簡単なアプリ(MVCの構造がオーバーヘッドになる)
・UIとロジックがほぼ固定で変更がない場合
8.まとめ
8-1.手法選定のポイント
各種開発手法を選定する際のポイントは、プロジェクトの性質や組織の状況に応じて異なりますが、一般的には以下の観点で判断します。
- プロジェクトの特性
規模:小規模ならアジャイルやスクラム、大規模ならウォーターフォールやスパイラルモデルが適する場合があります。
期間:短期なら柔軟性重視のアジャイル、長期なら計画重視のウォーターフォール。
要求の安定性:要件が頻繁に変わるならアジャイル、固定的ならウォーターフォール。 - リスク管理
技術的リスクが高い場合:スパイラルモデルやプロトタイピングで早期に検証。
品質重視:V字モデルでテスト工程を明確化。 - チーム構成・スキル
経験豊富なチーム:アジャイルやDevOpsで自律的に進めやすい。
初心者が多い場合:ウォーターフォールで明確な手順を用意。 - 顧客との関係
顧客が頻繁に関与できる場合:アジャイルやスクラム。
顧客が要件を最初に確定できる場合:ウォーターフォール。 - 開発環境・ツール
CI/CDやクラウド環境が整備されている場合:DevOpsやアジャイル。
レガシー環境:ウォーターフォールが無難。 - コスト・納期
厳しい納期:アジャイルで早期リリース。
予算固定:ウォーターフォールで計画的に。
9.さいごに
開発手法についてご説明してきました。
如何だったでしょうか?
今回ご紹介した以外にも様々な開発手法が存在します。
様々な開発手法を、適切に選択しプロジェクトの成功の一助となれば幸いです。











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