
オラクルマスターブロンズ試験に最短ルートで合格するための4つのポイント
データベースの知識を証明する資格を取りたいけれど、どこから始めればいいかわからない…
そんな悩みを抱えていませんか?IT業界でのキャリアアップを目指す方にとって、スキルの可視化は重要です。
しかし、何を学び、どう準備すれば効率的に合格できるのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで、おすすめしたい資格が「オラクルマスターブロンズ」です。
なぜなら、「オラクルマスターブロンズ」は、データベース初心者にも学びやすく、オラクルデータベースの基礎を確実に習得することができるからです。
オラクルデータベースを通じて、初心者でも体系的に学びながら、データベースの知識を身につけましょう。
ここでは、オラクルマスターブロンズとはどのような資格なのか、取得するメリットや、どのような試験を受ける必要があるか、試験合格のために何をすべきかについて詳しく解説します。
読み終えていただければ、オラクルマスターブロンズ試験に最短ルートで合格するためのポイントが明確になるでしょう。ぜひあなたのキャリアアップの参考にしてください。
目次
1. オラクルマスターブロンズとはどのような資格か
オラクルマスターブロンズは、オラクルデータベースの基礎を習得し、その知識を証明するための資格です。
オラクル社が提供するオラクルマスター認定資格の中で最も初級レベルに位置し、データベースの構造や運用の基本を学ぶための入り口となります。
1-1.オラクルデータベースの基礎知識があることを証明
オラクルマスターブロンズは、Oracle Database のアーキテクチャや Oracle Database の構成に関する重要な用語を理解し、またデータベースの日常的な運用管理についての基本を理解していることを証明します。
ITエンジニアとして必要な Oracle Database に関する基礎知識があることを証明します。(※1)
つまり、この資格を取得することで、オラクルデータベースの基本的な概念や運用方法を理解していることを証明できます。特に、データベース管理を学び始めたばかりの人にとって、確実に知識を身につけるための最適なステップになります。
※1『Bronze DBA Oracle Database Fundamentals(1Z0-085-JPN)試験』
https://www.oracle.com/jp/education/certification/certification-exam-list/bronze-dba-fundamentals-1z0-085-exam/
1-2.上位資格への基礎を固める
オラクルマスターには「ブロンズ」のほかに、「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」といった上位資格が存在します。(※2)
オラクルマスターブロンズは、これらの上位資格を取得するための基礎をしっかりと固めることができます。今後さらにスキルを磨きたい方にとって、重要な欠かせない資格となるでしょう。
※2『ORACLE MASTER Portal 4. データベース技術者に必要なスキルと ORACLE MASTER 2019』
https://www.oracle.com/jp/education/certification/index-172250-ja.html#5
2. オラクルマスターブロンズを取得するメリット
オラクルマスターブロンズの資格を取得することで、多くのメリットがあります。知識の証明だけでなく、キャリアアップや収入面でもプラスに働く可能性があります。
2-1.データベーススキルのアピールができる
IT業界では、スキルを証明することが重要です。
オラクルマスターブロンズの資格を取得できれば、例えば、履歴書や職務経歴書に記載することで、採用担当者に対してデータベースの基礎知識を持っていることを明確にアピールすることができます。
ただし、オラクルマスターブロンズは、オラクルマスターの中でも初級者向けの資格であることには注意が必要です。
基礎知識の証明にはなりますが、実務レベルの経験を求められる場合にはシルバー以上を取得していることが望ましいでしょう。
2-2.業務に役立つデータベースの知識を身に付けられる
資格取得の過程で学ぶ内容は、実際の業務でも活用できます。
具体的には、SQLの基本操作やユーザー、オブジェクトなどの管理、何種類もある管理ツールの基礎知識を身に付けることで、データベースを扱う業務を理解しやすくなります。
ただし、繰り返しになりますが、オラクルマスターブロンズはオラクルデータベースの基本を理解することを目的としていますので、より実践的なデータベースの運用作業を身に付けるためにはオラクルマスターシルバーの取得を目指しましょう。
2-3.報奨金や給与アップが見込める
企業によっては、資格取得者に対して報奨金を支給したり、昇給の条件として資格を設定していることもあります。
特に、データベース管理を担当する職種では、オラクルマスターブロンズの資格を持つことで給与アップの可能性が高まります。
例えば弊社では、オラクルマスターブロンズを取得した場合、「受験料全額+報奨金10,000円」が支給されます。報奨金制度の有無や昇給の対象となるかは、企業によって様々ですので必ず確認しておきましょう。
3. オラクルマスターブロンズを取得するために必要な試験
オラクルマスターブロンズを取得するためには、資格試験に合格する必要があります。試験概要は以下の通りですので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
《試験概要》※3
| 試験名 | Bronze DBA Oracle Database Fundamentals |
| 試験番号 | 1Z0-085-JPN |
| 関連資格 | ORACLE MASTER Bronze DBA 2019 |
| 出題形式 | 選択問題 |
| 試験時間 | 120 分 |
| 出題数 | 70 問 |
| 合格ライン | 65 % |
※3『Bronze DBA Oracle Database Fundamentals(1Z0-085-JPN)試験』
https://www.oracle.com/jp/education/certification/certification-exam-list/bronze-dba-fundamentals-1z0-085-exam/#1
3-1.現行制度では「Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」の一択
現在、オラクルマスターブロンズを取得するための試験は「Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」の一つのみです。
従来は、オラクルデータベースの製品バージョンによって試験が分かれていたり、ブロンズSQLの試験もありましたが、現在では一つの試験に包括されています。
したがって、「Bronze DBA Oracle Database Fundamentals」の試験に合格するだけで、オラクルマスターブロンズの資格を取得できます。
3-2.受験会場はテストセンターがおすすめ
試験はオンライン受験も可能ですが、テストセンター(※4)での受験がおすすめです。
なぜなら、テストセンターでは手慣れたスタッフが案内してくれるのでスムーズに受験することが可能だからです。
オンライン試験は一見簡単に受験できそうですが、不正防止の対策として周囲の環境まで厳しくチェックされるため、場合によっては試験開始直前に慌てて対処を迫られることになります。そのため、近くにテストセンターがない等の理由がない限りは、テストセンターでの受験がスムーズでよいでしょう。
※4『オラクル認定試験 ピアソンVUE』
https://www.pearsonvue.com/jp/ja/oracle.html
3-3.受験料は為替変動に伴って変わる
オラクルマスターブロンズの2025年5月時点の受験料は、「41,773円」です。
ただし、試験の受験料は、オラクル社の価格設定により変動します。特に為替の影響を受けるため、最新の価格設定を必ず確認しておきましょう。
なお、オラクル社の公式サイトに記載がない場合は、試験の予約申し込み時の確認画面で料金を確認することができます。
3-4.出題範囲はオラクルデータベースの基礎知識全般
試験の出題範囲は下記の通りで、オラクルデータベースの基礎知識に関する内容が満遍なく出題されます。
合格ラインは65%ですので、全ての出題範囲を完璧に覚えなくとも試験に合格することは可能です。しかし、今後のステップアップを考えているならば、オラクルデータベースの基礎知識となるブロンズの内容は是非とも覚えておきたいところです。
なお、試験問題は公開されていないため、過去問の類は存在しません。
次項でご紹介する参考書などをベースに学習を進めましょう。
《出題範囲》※5
| カテゴリ | 試験範囲 |
| Oracleデータベース管理の概要 | リレーショナル・データベースおよびSQLの理解、Oracleインスタンスとデータベースコンポーネントの理解、データベース・ファイルの管理、管理ツールの定義、重要な用語の理解、運用上の要点 |
| Oracleデータベースのインストール・作成 | データベース・ソフトウェアのインストール、Oracleデータベースの作成 |
| Oracle Enterprise ManagerおよびSQL管理ツール | Enterprise Manager Database Expressの起動・使用・アクセス、SQL*Plusの使用 |
| Oracle Network環境の構成 | Network構成の説明、リスナー制御ユーティリティの使用、クライアントの構成 |
| Oracleインスタンスの管理 | インスタンスの起動・停止、パラメータの表示・変更、メモリーコンポーネントの管理 |
| データベース記憶域構造の管理 | 記憶域構造の作成・管理、変更の取り消しと一貫性維持 |
| ユーザーおよびセキュリティの管理 | ユーザーの作成・管理、権限の付与、ロールの作成・管理 |
| スキーマ・オブジェクトの管理 | データベース表の作成・変更、データベース・オブジェクトの追加作成 |
| データベースの監視・アドバイザの使用 | Oracle自己監視アーキテクチャの説明、パフォーマンス・アドバイザによる最適化 |
※5『Bronze DBA Oracle Database Fundamentals(1Z0-085-JPN)試験』
https://www.oracle.com/jp/education/certification/certification-exam-list/bronze-dba-fundamentals-1z0-085-exam/#2
4. 試験に合格するための勉強方法
試験に最短ルートで合格するために効率的な勉強方法を探している方も多いのではないでしょうか。ここでは、筆者がおすすめする効率的な勉強方法をご紹介します。この勉強方法を取り入れることで、最短ルートで合格を目指しましょう。
4-1. 参考書は黒本がおすすめ
オラクルマスターブロンズの試験対策には、通称「黒本」(※6)と呼ばれる参考書がおすすめです。
なぜなら、本書は日本オラクル監修として信頼性が高く、この1冊だけで出題範囲を網羅することができるからです。巻末には模擬試験が掲載されており、本番のオラクルマスターブロンズ試験でも多数の類似問題が出題されています。後述する模擬試験で繰り返し勉強を行う際に最適な一冊です。
また、Webアプリ版の模擬試験を利用することができ、ちょっとした隙間時間にも気軽に問題を解くことができます。便利なので是非とも活用してみてください。
※6『オラクルマスター教科書 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals』
https://amzn.asia/d/26Gak8f
4-2. 最初に模擬試験の問題を解いてみよう
極端な話ですが、黒本1冊を丸暗記できれば、オラクルマスターブロンズに合格することができるでしょう。
しかし、効率的に勉強するためには、覚えるべき要点は絞り込みたいところです。そこでおすすめする勉強方法が「最初に模擬試験の問題を解いてみる」という方法です。
最初は不正解ばかりでも構いません。
ここで重要なのは、先に試験問題を解いてみることで「どのような知識が、どのような問われ方をするか」を知ることができるという点です。この点を押さえておけば、黒本などの参考書で勉強する際に、覚えるべき要点を明確にすることができるでしょう。参考書で知識を入れた後は、ひたすら「模擬試験を解く」→「不正解だった問題を復習する」を繰り返すのみです。自信が持てるまで、繰り返し模擬試験を解きましょう。
オラクルマスターブロンズの試験対策の目安としては、模擬試験に60分間で全問正解できるようになれば十分です。
なお、この勉強方法は、オラクルマスターブロンズの試験に限らず、問題演習のできる試験ならば流用可能な方法です。ぜひ一度試してみてください。
5.さいごに
オラクルマスターブロンズは、データベースを扱うエンジニアにとって、基礎を固めるための重要な資格です。
この資格を取得することで、スキルを証明し、より高度な技術へとステップアップするための土台を築くことができます。ぜひ効率的な学習方法を活用しながら、試験の合格を目指しましょう。
この資格を手にして、あなたのキャリアアップの第一歩を踏み出してください!




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