女性エンジニア必見!育休後に職場復帰する為の必須スキルと会社の選び方

ENGINEER.CLUB編集部

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ITエンジニアとして働く女性は、結婚出産を経てからも第一線で活躍し続く事が出来ます。その理由は2つあります。

女性ITエンジニアが第一線で活躍し続けられる理由

  • 技術職だから
  • IT業界が慢性的な人手不足だから

1つ目は、技術職だからです。手に職をつければ長く活躍する事が出来ます。2つ目は、IT業界が慢性的な人手不足だからです。

しかし、結婚出産を迎えるまでに技術力のレベルをどこまで上げるかによって復帰後の働き方が大きく変わってきます。

今回は、結婚出産等のライフイベントを迎えるまでに女性ITエンジニアがやるべき事、そして実際にライフイベントを経た後の女性ITエンジニアが活躍できる会社の特徴について解説していきます。


1. 女性ITエンジニアのキャリアは結婚出産までが勝負

人口減少とIT化の加速によりIT業界は人手不足が慢性化しています。2019年には、IT産業への入職者が退職者を下回る逆転現象が発生し、2030年には約59万人が不足すると予測されています。また、不足感を感じている企業も年々増加している傾向にあります。

このことから、ITエンジニアは男性も女性も関係なく仕事が豊富にあり、自分のスキル次第でキャリアを積んでいくことができます。IT技術を身に着けていれば定年まで仕事に困る事はないとも言えます。

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 しかし、女性は結婚出産を期に仕事だけに専念する事が出来なくなる為、男性に比べキャリアを考える際は意識しなければならないことが多くあります。その一つは、結婚出産前にどれだけ技術力やマネジメント力をつけるかです。

IT業界は人手不足ですので、技術力を身に着けてから産休育休に入れば、復帰後も自分の希望する働き方や仕事内容を選択できますが、技術力が高まっていない状態で産休育休に入る場合は、復帰後の働き方の希望が通らず退職せざるを得ない事態に陥ることもあります。このことから、ライフイベントを迎えるまでにどの程度のスキルを身に付け、結婚出産後どんな働き方が実現出来る会社に身を置くかによって、ITエンジニアとしてのキャリアが大きく変わります。また、人手不足によって残業が多い職場もありますが、自分の技術力次第では、そのような職場を避けることも出来るのです。


2. 女性エンジニアがライフイベントを迎える前に身に付けるべきスキル

女性エンジニアが結婚出産等のライフイベントを迎えるまでに身に着けるべきスキルは2つです。

女性エンジニアが結婚出産等のライフイベントを迎えるまでに身に着けるべきスキル

  • 特定の技術のスペシャリストになること
  • マネジメント経験を積むこと

2-1.  特定の技術のスペシャリストになること

特定の技術のスペシャリストになるべき理由は、代わりがきかないエンジニアになるからです。幅広い知見を浅く持っているだけだと、代わりを務められるエンジニアは他にもいます。どの業界でも同じですが、なくてはならない存在になる事が産休育休後に職場復帰をしやすくします。IT業界では幅広い知識があるよりも、何かの技術のスペシャリストになる事が職場復帰に大きく影響します。

2-2. マネジメント経験を積むこと

マネジメント経験を積むべき理由は、マネジメント経験はブランクを経ても劣化しないからです。技術は日進月歩で変化します。しかし、マネジメント経験は一度経験すれば劣化しません。ライフイベントを迎える前にマネジメントを経験すれば、それがあなたの武器になるのです。マネジメントが出来れば、時短勤務であってもメンバーをうまく教育し、成果をだし活躍する事が出来ます。マネジメント経験を積まずに産休育休に入り、復帰後にマネジメント経験を積もうとしても、働く時間に制限がある為、経験するまでかなりの時間を要する事になります。

このことから、女性ITエンジニアは、産休育休に入る前に特定の技術のスペシャリストになること、もしくはマネジメント経験を磨くこと、このどちらかの武器を手に入れるべきなのです。

 


3. ライフイベント後の社会復帰のしやすさを左右する『会社の選び方』

ライフイベントまでのキャリア形成と働く環境が重要だとお話ししてきましたが、所属する企業によって身に付くスキルや産休育休後の復帰のしやすさ、そして復帰後のキャリアが大きく変わってきます。

ITエンジニアの働く環境 5つのパターン

  • 大手システムインテグレータ(SIer)
  • 中小のアウトソーサー
  • 自社サービス
  • 社内SE
  • フリーランス

5つのパターンはそれぞれ身に付くスキルや働き方が大きく変わります。ライフイベント前にどの環境に身を置き技術力やマネジメント力をつけるかは、女性が長く勤める上でとても重要です。

5つのパターンの代表的な仕事例と復帰のしやすさや復帰後のキャリアを記述していきます。

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3-1. 大手システムインテグレーター(SIer

▽代表的な仕事

下流工程の経験を積まずに要件定義や基本設計等の上流工程を中心に対応していきます。20代のうちは一部のシステムのリーダーやサブリーダーを任されるケースが多いです。プログラマー等の下流工程の経験を積まずに上流に特化したエンジニアになる事が多い傾向です。

▽復帰のしやすさ

エンジニアとして第一線で復帰するまでに時間がかかる傾向にあります。その理由は、プロジェクト発注元のお客様の状況に左右される立場になる事が多く、稼働が高い職場も多い為、産休育休制度を導入している会社はありますが、実際は女性が家庭と両立しながら時短でエンジニアのポジションで働くにはハードルが高い為です。産休育休に入る前と同等のポジションで活躍するには、子育てから手が離れないと難しい為、エンジニアとしての本格的な復帰には時間がかかる事が多いです。ただし、上流工程の業務がメインとなる為、大手SIer以外の会社に転職した場合は、経験が活かせなくなる事が多い状況です。このことから結婚出産前に駆け込みで転職することはお勧めしません。もし転職を考えるのであれば、早いタイミングで転職し、下流工程から経験を積んだ上で結婚出産を迎える事をおすすめします。

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3-2. 中小アウトソーサー

▽代表的な仕事

テストやプログラマー等の下流工程の経験から着実に経験を積むことができます。全ての工程に関わる事が出来る立ち位置は中小アウトソーサーのみです。しかし、自身の自己研鑽や業務での成果により任される仕事が大きく変わりますし、会社によっては社員のスキルアップに力を入れずにお客様先に参画してからずっと社員を放置する会社も多くある為、社員の教育やキャリアアップ制度に力を入れている会社を選び、それを利用しながら地道に自己研鑽をしていくことは、この働き方を選択する上では必須です。業務や自己研鑽で大きな成果を残す場合は、20代のうちから上流工程の仕事を任されることもありますが、自己研鑽を怠っているとフェーズアップの機会を逃すことになります。中小アウトソーサーは5つの働き方の中で一番企業数が多いです。企業数が多いからこそ、社員の教育やキャリアアップ支援を行っているのかを見極める事が、女性がキャリアアップする為にはとても重要です。

▽復帰のしやすさ

受託開発を行っている会社は、社員同士でフォローしながら業務を行う風土があるので、産休育休後も時短で安心して働ける可能性が高いです。客先常駐の勤務形態が主流で受託開発のプロジェクトを持っていない会社では、時短での復帰は難しい状況となっています。しかし、下流工程から上流工程まで経験を積んで特定の技術のスペシャリストになった場合、もしくはマネジメントの経験を積んだ場合は、市場のニーズが高く人材不足の問題を抱える企業が多い為、時短勤務ができる会社に転職することも出来ます。スキルに自信が持てる状況であれば、新しい環境を探すこともおすすめします。

 

3-3.  自社サービス

▽代表的な仕事

所属する会社のサービスの企画~開発、運営までを担当することができます。自分のアイディアを形にすることができる為、エンジニアなら誰でも一度は憧れる人気のある働き方です。しかし、有名サービスを開発するチームには、優秀なエンジニアが揃っている為、どれだけ努力しようと先輩社員がいるうちは決められた範囲の業務しか経験出来ません。有名になる前のサービスや有名になりきれなかったサービスをもつ会社には、既にベテランエンジニアがおり、役割や開発フロー、開発環境までもが固定化されている為、長年勤める場合は業務がマンネリ化するケースも多いです。また新しい技術を取り入れる風土もない為、エンジニアとしての技術力アップにも限界があります。更には、最低限の人数で業務を回す会社が多い為、残業時間の問題もありますし、そもそもサービスが廃れていく可能性が高い為、雇用の安定にも不安がでてきます。

▽復帰のしやすさ

自由な社風を持つベンチャー企業は、育休産休制度や時短勤務の制度が整っており、女性も元いたポジションで復帰しているケースが多くあります。最近では、在宅勤務を許可している企業もある為、子育てと両立しながら働く事も出来ます。ただし、前述しましたが、このような企業は人気がある為、就職するには高い技術力を求められることになります。有名になる前のサービスや有名になりきれなかったサービスをもつ会社は、最低限の人員でプロジェクトを進めていく為、エンジニアとして時短で復帰するのは難しいでしょう。開発チームではなく、サービスの運営やサポートデスクのような人数の変動が多少あっても対応できるポジションで復帰できる可能性はあります。産休育休からの復帰後もITエンジニアとしてのキャリアアップを目指す方は、関わるサービスの内容だけでなく企業風土やサービスの将来性を考えて会社を選択することをおすすめします。

 

3-4.  社内SE

▽代表的な仕事

様々な企業のシステム担当として勤務します。大手企業の社内SEであればITベンダーとの調整業務や要件定義、プロジェクト管理等の上流工程の仕事を任されるため、マネジメント力や折衝力が磨かれます。調整業務等の上流工程がメインの為、エンジニアとしての技術力は身に付きづらい傾向にあります。中小企業の社内SEであれば、規模や扱う製品は大手企業には劣りますが、設計構築等の実務経験を積むことが出来ます。しかし、他の部門との兼務を強いられるケースが多い為、ITエンジニアとしての技術力は他の働き方と比べると劣る傾向にあります。

▽復帰のしやすさ

大手企業で女性のキャリア形成に力を入れている会社を除いては、社内SEとしての復帰は難しいケースが多いです。社内SEは限られた人数で業務を分担していきますので、産休育休に入った場合、空いたポジションに新しい人材を投入する事が多くあります。その為、復帰後はシステムとは異なる部門に配属される可能性があります。社内SEという働き方を選択する場合は、大手企業で女性のキャリア形成に理解のある会社を選択する事をおすすめします。

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3-5.  フリーランス

▽代表的な仕事

自分で請ける仕事が選べるため、自身の技術力によって担当する仕事も変わってきます。多くの場合は、期間の決まっているプロジェクトを請け続けながら、エンジニアとして生きていきます。最初からフリーランスとして働くエンジニアは多くはいませんが、企業に属し自分で仕事を受けられるレベルの技術力と、人脈を持ったエンジニアは、仕事が自分で選択できるフリーランスに転向し、自身のペースや希望する条件で仕事を選択し請けていきます。最近は、クラウドワークスやランサーズという案件の発注主である企業とフリーランスをつなぐポータルサイト経由で、お仕事を獲得するケースが増えています。技術力があれば、仕事に困る事はありませんが、そうでない場合は、仕事が無く安定的に収入を得る事が出来ない状況になることも考えられます。また、フリーランスとして一人でプロジェクトに入っていく為、マネジメントの経験を積むのは5つの働き方の中では難しい分類に入ります。

▽復帰のしやすさ

女性で産休育休後、在宅で仕事を行う場合は選択肢の一つになるかもしれません。しかし、IT業界の特性上、年齢を重ねていくと仕事の発注元のお客様からエンジニアとして敬遠される傾向にある為、仕事の発注元と個人が直接契約を結ぶフリーランスで生涯働き続けるのはとても難しいです。生涯安定した雇用が保証されているわけではありませんので、フルタイムで働けるようになったタイミングで福利厚生がしっかり整っている正社員での就業を目指すことをお勧めします。

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4. 産休育休からの復帰後も仕事と家庭を両立しながら働ける会社はある!

産休育休後も仕事と家庭を両立しながら、ITエンジニアとして職場復帰できる会社はあります。

しかし、産休育休後に復帰しやすい環境づくりに力を入れている会社は増えてきていますが、復帰できたとしても残業なく働けるのか、更には時短で働けるのかという事は家庭をもつ女性にとって気になるのではないでしょうか。

前述しましたが、残念ながら大手SIerや中小アウトソーサーでは時短勤務制度を導入している会社は増えつつありますが、実際に女性が気持ちよく活用できている会社は多くありません。お客様先での作業が中心となる為、自身で時間をコントロールするのが難しく、制度はあるものの取得しようとすると周りから嫌な顔をされるといったケースは多いようです。また、社内SEや自社サービス系企業に勤めた場合は、ポジションをフルタイムで働く社員にとられ、産休育休から戻ってきた時には責任の少ないポジション、最悪の場合はIT分野以外の部門に配属されることも少なくありません。

しかし、以下の企業では女性がエンジニアとして時短でも復帰する事が出来るのです。

・受託開発も行う中小アウトソーサー

・自社サービス系のベンチャー企業

受託開発を積極的に行っている会社であれば、社内で社員同士フォローしながら働けますので、産休育休後も時短勤務でも働く事が出来ます。お客様から受注したシステムの開発のみを行っていますので、別部門に回されることもありません。

自社サービス系のベンチャー企業であれば女性のキャリアを尊重する会社も増えてきており、時短での勤務を実現している女性も多くいます。また在宅ワークを許可している会社もありますので、子育てしながら働きやすい環境が整っています。

このように、女性が産休育休からの復帰後も仕事と家庭を両立しながら働ける環境はあります。しかしどちらも人気の働き方です。夫婦共働きの家庭が増え、今では結婚出産後も働くのが当たり前の世の中ですので、働きやすい会社は女性から人気を集め入社難易度が上がっています。ですから前章でお伝えしたように、入社難易度の高い会社に入社する為にもライフイベントを迎えるまでにスキルを身に着ける必要があるのです。

技術力を身に付ける為には、教育熱心な中小アウトソーサーを

スキルに自信がなく、受託開発を持つ中小アウトソーサーや自社開発系のベンチャー企業に属さない場合は、教育熱心な中小アウトソーサーに入社すべきです。

最もスキルアップ出来る環境は、様々な工程の案件を持ち、自分次第で下流から上流まで経験できる、教育熱心な中小アウトソーサーです。こういった教育熱心な中小アウトソーサーに所属し、ライフイベントを迎えるまでに技術力を最大限向上させ、特定の分野で自分の強みをつくっておくことは、ライフイベント前の女性ITエンジニアにとって一つの良い選択肢になります。高い技術力があれば、どんな有名会社からも声がかかる人気者になれるのです。

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5. さいごに

いかがでしたでしょうか。IT業界は男性が多く女性が少ない為、産休育休への理解が異業種に比べ進んでいなかったり、残業が多く家庭との両立が難しかったり、ライフイベントを控える女性にとっては不安が多い業界です。

しかし、自分次第で女性も長く活躍する事が出来る業界なのです。今後日本のIT人材の不足は益々深刻化していきます。あなたの早い段階での努力と正しい職場選びによって、プライベートも仕事も充実した、生活を送ることも出来ます。

ライフイベントも自分のキャリアもどちらとも譲れない人は、早くから自分磨きをしてITエンジニアとしての選択肢を増やしていきましょあああう。

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