未経験でもネットワークエンジニアになれる!

未経験33歳だった私がネットワークエンジニアの転職に成功した理由

ENGINEER.CLUB編集部

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私は33歳のときにネットワークエンジニアになろうと決意して転職活動を始めました。その前は他業種で10年間働いてきました。「IT業界全くの未経験」「33歳という年齢」という2つの大きなハンデがあったので、かなり勇気がいる挑戦でした。「転職できないかもしれない…」「転職できたとしても仕事についていけないかも…」こんな不安が頭の中をぐるぐるしながらも、自分自身を奮い立たせながら当時は転職活動をしていたのを覚えています。ですが・・・

そんな私でもネットワークエンジニアに転職成功して、今は現場で活躍して充実した日々を送っています。

このサイトをご覧になっている方々の中にも、同じように不安や焦りを感じながら転職活動を始めようとしている、もしくは転職活動中の方がいらっしゃる方がいるかもしれません。ここでは、全くの未経験からネットワークエンジニアを目指すための方法をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。


1.未経験でもネットワークエンジニアになれるのか?

まず、全くの未経験でもネットワークエンジニアになることは可能です。なぜなら、今はどの企業も人材不足のために売り手市場になっており、転職のハードルがかなり下がっているからです。

 厚生労働省が発表している「職業別一般職業紹介状況[実数](常用(除パート))」の201912月の求人数を見てみます。ITエンジニアは「情報処理・通信事業者」の項目に該当しますが、1か月間に新たに募集された求人数が15,715件、繰り越されて募集されている求人件数が49,752件です。この数字は、専門技術職の中でも人材不足が叫ばれている、医療従事者、建築技術者に次いで多い件数です。これは公共職業安定所(ハローワーク)のみの数字なので、転職サイトも含めるとさらに多い求人件数となります。

さらに、経済産業省が行った将来の試算によると、「2030年までのIT人材の不足数を推計すると、労働集約業態となっている日本のIT人材の低生産性を前提とすれば、将来的に4080万人の規模で不足が生じる懸念がある」としています。

ITエンジニアの中でもネットワークエンジニアはシステムの基盤を支える職種であり、花形といわれるプログラマーと比べたら地味な印象があるのかもしれません。そんな理由からかネットワークエンジニアの数は多くありません。エンジニア人口が慢性的に不足している上に、優秀な人材となると滅多に見つかりません。そのような状況から、未経験者を採用して育成しようという企業も増えてきており、未経験でも転職しやすい理由になっています。

例えば、ハローワークの求人サイトを例にとると、本日(2020611日)現在、プログラマーを除くITエンジニアの求人数が11,214件で、そのうちネットワークエンジニアの求人数が1,616()、更にその1,616件のうち約35%にあたる565件の求人が「経験不問」としています。このデータからも未経験者に対する門戸はかなり開かれていると言ってよいでしょう。
※「フルタイム」「通信ネットワーク技術者」「正社員」の条件で検索した場合

“活躍しやすさ”も大きな魅力!

もうひとつネットワークエンジニアをおすすめする理由があります。それは、転職のしやすさだけではなく、“活躍しやすさ”です。プログラミングは人によって合う、合わないがはっきり分かれる傾向があると私は考えています。一般的に理系の高校大学卒のほうがより適していると言われますし、最低でも半年以上の勉強も必要です。私は実際にプログラミングの勉強をしたこともありますが、もともとの適性が求められるなということを強く感じました(あくまで個人的な感想ですが…)。その一方で、ネットワークはそれほど人を選びません。私は文系出身ですがそれほど抵抗感を感じることはありませんでしたし、数ヶ月でもしっかりと勉強しさえすれば、初めての業務に入ったときもある程度即戦力になることができます。現場ではネットワークの知識を持った人は少ないので、その時点ですでに貴重な人材となっているのです。

 とはいっても、企業はどんな人でも採用してくれるのか?と言ったら当然そんなことはありません。ネットワークエンジニアになるために必要な能力があると私は考えています。このあたりは後述します。次に、ネットワークエンジニアの仕事について紹介します。


2.ネットワークエンジニアの仕事とは?

ネットワークエンジニアは「インフラエンジニア」のカテゴリとなります。生活インフラといえば、電気とガスと水道ですが、ITインフラというと、ネットワークとサーバのことを指します。つまり、インフラエンジニアは以下の2つの職業があります。

  • サーバエンジニア:サーバの設計構築や運用保守に携わる人
  • ネットワークエンジニア:ネットワークの設計構築や運用保守に携わる人

サーバとは、何かを「提供する」という意味があります。例えば、ビールサーバもサーバの一種です。私たちがスマホやパソコンで見ているWebサイトやメールのやり取りをするのも、それぞれWebサーバやメールサーバが機能を提供してくれるモノです。ネットワークは、サーバとスマホ/パソコンをつなげる仕組みです。ネットワークが無いとサーバが提供する機能を使うことができません。

ネットワークエンジニアの仕事は、大きく分けて以下の2つの種類があります。

  • 設計/構築
  • 運用/保守

それぞれの仕事内容を具体的に見ていきましょう。

①設計

顧客が求めるシステムをヒアリングして、どんなネットワークが適しているかを検討し設計書を作成します。製品知識やスキルを高いレベルで求められるフェーズです。

②構築

設計書に従ってネットワーク機器の設定を行います。コマンドの知識が必要となるフェーズです。

③運用(監視)

構築が完了したネットワークについて、定期的にネットワーク機器の情報取得を行って正常性を確認したり、クライアント端末のアクセス許可を行ったり、あらかじめ手順化された業務を行うことがメインのフェーズです。

④保守

ネットワークに障害が発生したときに、調査して原因を突き止め復旧作業を行うフェーズです。

一概には言えませんが、ネットワークエンジニアになって間もない人は、まず運用/保守業務からスタートして、設計/構築業務にチャレンジするのが一般的なキャリアパスのようです。

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4.ネットワークエンジニアになるために必要な能力とは?

「勤勉さ」が最も大事な能力。それが「自己解決能力」を持っているアピールにつながる!

未経験からネットワークエンジニアになろうとするには、ネットワークに関する用語や機器の設定の仕方(コマンド)など覚えていかないといけないことがたくさんあります。しかもIT技術はものすごいスピードで進化しているため、ここまで勉強したら終わり!なんていうゴールはありません。そのため、ネットワークエンジニアになるために最も必要なのは日々勉強する「勤勉さ」だと私は思います。また、ネットワークエンジニアとして長いスパンで活躍し続けるためにも勉強は必要です。実際、仕事上で重宝される人材は、「自己解決能力」を持っているエンジニアであり、その能力を培うのが日々の勉強なのです。

転職の面談のときにどうやって「勤勉さ」をアピールすべきか?というと、一番分かりやすいのが「資格取得」だと思います。例えば、私が未経験で面談を受けていた頃は面接官の方から次のような質問を時々受けていました。「CCNA(「シーシーエヌエー」と呼びます)」は取得していますか?(または「受験はいつ予定していますか?」)。私はそのときCCNAを取得しておらず、受験予定も決まっていませんでしたので、「勉強しています」とだけ伝えました。その時の面談結果は「不採用」。言葉ではなんとでも言えますが、「勤勉さ」であることの説得力が薄かったのです。具体的に行動を起こしている(勉強をしている)のだと「証明」することがポイントです。

これは知人の話ですが、面談の中で「ネットワークのこの用語について説明してください」と質問されたこともあったようです。そういう時でも慌てずにスラッと答えることができたら、ネットワークエンジニアになれる日も近いでしょう。いずれにしても、「勤勉さ」が大事だということです。


4.求人に応募する前に勉強しておきたい資格

ネットワーク業界で最高の知名度を誇る「CCNA」を取得すべき!!

IT業界に入って1つ目の定番資格といえば、情報処理技術者試験の「ITパスポート」だと思います。IT業界での仕事の進み方やネットワークの基礎知識まで学べるので、知識に不安がある方はまずこちらの資格を取ってみるのもいいでしょう。そして、その次に勉強しておきたい資格が「CCNA」です。「CCNA」とはCisco systems(以降、Cisco)が発行するネットワーク技術を証明する国際的な資格のことです。CiscoEthernetスイッチ、ルーター、無線LAN機器などのネットワーク機器を製造するメーカーで、国内外でトップクラスのシェアを誇る最大手に位置しています。

<参考資料>国内ネットワーク機器市場 ベンダー別 支出額シェア実績、2018

国内network機器市場 ベンダー別 支出額シェア実績

IDC Japan 調べ(https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ45377819)

Ciscoの資格は、アソシエイトからエキスパートまで4つに分類されており、ジャンルは、ルーター/スイッチを対象とした「エンタープライズ」、ファイアウォール/認証サーバなどを対象とした「セキュリティ」などの「インフラストラクチャ」系と「ソフトウェア」系の資格に分かれます。まずは「インフラストラクチャ」の「アソシエイト」からスタートするのが一般的です。以下の図を参照ください。

CCNAのレベル

Ciscoの技術者認定では製品の知識も含まれますが、技術の理解や知識を求められることが多いです。そのため、これらの資格を取得していればネットワークに関してどのレベルまで知識・理解があるのかを客観的に証明することができます。未経験者では自身の能力を経歴で証明することができませんので、取得していると強力な武器となります。

また、会社によっては社内の評価制度や報奨金制度としてCCNACCNPCCIEの取得を条件としている場合がありますし、求人で「CCNACCNPCCIEまたは準ずるスキルを保持していること」と記載されていることも多いです。よって、ネットワークエンジニアにとってCiscoの資格がどれほど重要視されているかご理解いただけるのではないかと思います。

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4-1.CCNAの勉強法

CCNAは範囲が幅広く覚える用語やコマンドがたくさんあります。OSI参照モデルにおける各層の役割、IPアドレスの仕組みなど、初学者であれば耳慣れない言葉ばかりで気が滅入ることでしょう。ですが、こつこつ勉強を続ければ誰でも取れる資格だと私は思っています。ここでは、おすすめの書籍や勉強方法をご紹介します。

[書籍]

・インプレス社「1週間でCCNAの基礎が学べる本」

・インプレス社「徹底攻略Cisco CCNA教科書」

 

[問題集]

・インプレス社「徹底攻略Cisco CCNA問題集」

Web問題集「Ping-t」(https://ping-t.com/

なかでも「Ping-t」はおすすめです。初歩から学ぶ方にとってつまずきやすいサブネットの問題や、コマンド問題もありますし、分野別モード、模擬試験モードもあって、毎日少しずつでも取り組んでいけば着実に力がついていくはずです。ある問題を1回正解すると「銀」のメダルにレベルアップして、2回連続正解すると「金」のメダルにレベルアップします。これはゲーム感覚で楽しいです。ぜひ全ての問題が「金」になるように繰り返し解いてください。そして、模擬試験モードで常に90%以上の正答率をキープできるようになったら、受験してもいい頃だと思います。

Ping-t

4-2.CCNAを取得したら、次は何を取るべきか?

CCNAを取得したら、時間を置かずにCCNAの上位資格である「CCNP」の勉強を始めることをおすすめします。難易度は高くなってきますが、「CCNP」を取得することによって、設計/構築業務に参画する可能性も広がり、スキルアップにつながる可能性も増えます。また、ネットワークだけではなくサーバにも幅を広げてみたいという方におすすめの資格がLPI-JAPANの「LinuC」です。Linuxサーバの運用から構築に関する知識が問われます。ネットワークだけでなくLinuxもできるエンジニアになるとチャンスもさらに広がります。


5.さいごに

優秀なネットワークエンジニアは常に不足しています。ネットワークエンジニアは資格取得が重要な要素になります。難易度の高い資格を取得していけば、スキルレベルの高い案件に参画できるチャンスも増えますし、年収を大幅にアップさせていくことも可能です。要は自分の頑張り次第で、スキルアップ・キャリアアップできる!というのがネットワークエンジニアの魅力だと思います。あなたも目指してみませんか?

下記記事も是非参考にしてみてください!

【ケース別】ネットワークエンジニアの年収は低い?上げる方法や将来性も解説

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