質問はありますか?エンジニア面接で聞くべきアピールに繋がる逆質問26選
面接で「それでは、何か質問はありますか?」と聞かれた時に困った経験がある人は多いのではないでしょうか。
質問に答える為の準備しかしていなくて、質問する内容考えていなかったとか、聞きたい事はあるけど聞いていいのか…とか、悩む人も多いと思います。
そんな、皆さんを悩ませる面接での「何か質問はありますか?」ですが、うまく活用すれば自分をアピールする手段にもなるのです。
なので何も準備せずに面接に挑むのはもったいないです!
エンジニアは人材不足により、求人倍率が7.08倍(2018年10月時点)と他業種と比較しても圧倒的な数値となっており、エンジニアにとって企業の選択肢が増えすぎています。
このことから、エンジニアが転職活動や就職活動を成功させるには、逆質問をうまく活用して、本当に自分に合った企業を見極める術を身に付けることが必要です。
今回は、「何か質問ありますか?」という逆質問の賢い活用方法をお伝えしていきます。
目次
1.逆質問を最大限活用する為に知っておくべき2つの役割とは
「何か質問ありますか?」と面接官から聞かれることを逆質問と言います。この逆質問は、ただ求職者の疑問を解消するだけでなく、求職者にとっても面接官にとっても、面接の中で重要な役割を担っています。
面接と言えば、面接官から求職者が何か聞かれるという事がメインであると感じる方が多いと思いますが、逆質問でどんな質問をするかも内定に大きく関わってくるのです。
面接の回答で上手くいかなかったとしても、逆質問で挽回する事も出来ます。
1-1.求職者にとっての逆質問の役割
求職者にとって逆質問は以下の役割を果たします。
- 自身の熱意や志望度をアピールすること
- 企業を見極めること
1-1-1.自身の強みや志望度をアピールすること
まず、求職者にとって逆質問は「自身のアピールをする為」にも活用する事が出来るのです。
面接では企業側に聞かれた事を答えるのが中心になりますので、自身が話したい事やアピールしたい事が面接官から聞かれなかった場合、アピール出来ずに終わってしまうこともあります。
その場合は、逆質問で自身をアピールしていきましょう。自分のアピールしたい事を一方的にアピールしてしまうと与える印象は良くないので、例えば、企業の事業内容と自身の強みを関連づけて逆質問してみましょう。
また、企業研究を十分に行って面接に参加し、逆質問も他の求職者がしないような内容でかつ的を得た内容であった場合は、面接官に自分を強く印象づける事が出来ます。
企業研究を丁寧に行ってから逆質問の内容を考え、自身をアピールする為にも活用していきましょう。
1-1-2.企業を見極めること
そして、逆質問は「企業のリアルを知る為」にも最大限活用して頂きたいです。
冒頭でも申し上げた通り、ITエンジニアの求人倍率は異常値となっており、ITエンジニアにとって企業の選択肢が多すぎる事から、企業側の人材の取り合いも始まっているのです。企業側はいかに自社の良さを求職者にアピールするかに力を注ぐ為、過大に自社を打ち出す企業も増えています。
ですので、企業側がHPや求人に打ち出していない、企業のリアル(弱み)を知るには、面接の場で上手く逆質問する必要があるのです。
HPや求人の内容だけを鵜呑みにせずに、実際に働いている人が思わず本音を漏らしてしまうような逆質問を準備して面接に挑めるようにしましょう。
関連記事1-2.企業側が逆質問タイムを設ける理由
企業側が逆質問タイムを設ける理由は、求職者の疑問を解消する以外に以下の2つの目的が含まれています。
- 求職者の価値観を知る為
- 自社への志望度を知る為
1-2-1.求職者の価値観を知る為
まず、企業側が設ける逆質問タイムには「求職者の価値観を知ること」を目的としている企業が多いです。
求職者が企業側にどんな質問をどんな順番で行うかによって、その人が働く際に何を重要視している人なのかを知ることが出来ます。
例えば、一番に残業の事が逆質問として行われた場合、残業時間について一番気にしている人なのだという印象を企業側は持ちます。逆に、技術についての質問を行った場合、研鑽意欲や意識が高い人なのだという印象を与える事が出来るのです。
このように企業側は逆質問を通して、求職者の仕事に対する価値観を確認しているのです。
1-2-2.自社への志望度を知る為
次に「自社への志望度を知る」という目的もあります。
逆質問の内容でどれだけ自社について企業研究を行っているのかを感じ取ることが出来ます。その為、「御社の強みは何ですか」といったあまりにも浅い逆質問をしてしまうと、企業研究をほとんどしていないという印象を企業側に与えてしまい、自社への志望度は高くないと思われてしまう恐れがあるのです。
企業研究をしっかり行い、企業に志望度がしっかりと伝わるように準備して逆質問をする必要があります。
関連記事2.エンジニアが自身の熱意や志望度をアピールする時にするべき逆質問8選
逆質問は質問する順番もとても重要です。一番に行う逆質問は、相手に良い印象を与えられるような内容にしていきましょう。
なぜなら、『一番に聞いてくるという事=一番気になっていること』と面接官は感じますので、自己研鑽に関する逆質問をすれば、成長意欲のある人という印象を与えられますし、残業時間について一番に質問すれば何よりも働く環境にこだわりがある人という印象を持たれてしまいます。
このことから、本章でご紹介する自信をアピールする為の逆質問は一番に面接官に投げかける事をお勧めします。
2-1.熱意ややる気をアピールする為の逆質問
(1)入社までに、学んでおくべき事があれば教えて下さい。
この質問はかなりシンプルで、企業研究をあまりしていなかったとしても面接官に自己研鑽意欲の高さをアピールできる逆質問です。もし逆質問内容が思い浮かばない場合は、使ってみて下さい。
(2)御社で活躍している私と同年代の社員の方がいらっしゃれば、その方の特徴を教えて下さい。
活躍している社員の事例を聞く事で、目線の高さをアピールする事が出来ます。
(3)御社の製品には○○が使われていると思うのですが、おすすめの勉強法があれば教えて頂きたいです。
しっかりと企業研究をした上で、実際に使われている技術を勉強する方法を質問するので、志望度の高さと研鑽意欲の両方がアピール出来ます。
(4)将来は、御社の主力製品の○○の企画に携わりたいと考えているのですが、そうなる為のキャリアはありますでしょうか。
将来の目標を伝える事で、すでに目標を持っているという意欲をアピールする事が出来ます。伝える目標が夢物語で終わりそうな内容だと感じられないように注意しましょう。
2-2.志望度の高さを伝える為の逆質問
(5)御社の○○は同業の中ではかなり珍しいと思うのですが、今後の○○の展望について是非教えて頂きたいです。
同業との差別化を把握できるぐらい企業研究がしっかりなされているという点と、今後の展望に興味を持っているという意欲の高い点をアピールする事が出来ます。
(6)御社に是非入社したいと考えているのですが、今の私に足りていない点を教えて下さい。
ストレートな質問ですが、意欲はとてもつながります。足りない点を教えてもらった後に、補えるように努力する事を必ず伝えましょう。
(7)御社の○○という研修制度の△△という点にとても魅力を感じているのですが、一番活用されている方は、どれぐらいの頻度で利用されているのでしょうか。
社内の制度についても調べられている印象を与えられ、活用している人の事例を聞く事で、やる気もアピールできる質問です。
(8)今までの選考でお会いした社員の皆様が素敵な方ばかりで、今まで選考で伺った企業の中で断トツでホスピタリティが高いと感じたのですが、社員の皆さんへどんな教育をされているのでしょうか。
社員を褒められると面接官も悪い気はしませんので、社員が素敵な方が多い場合は、是非この質問をしてみましょう。
3.エンジニアが企業を見極める為にするべき逆質問10選
冒頭でも述べましたが、HPや求人、面接官から話される内容はほとんどがポジティブな内容、かつ過大表現しているケースが多いです。それを鵜呑みにするのではなく、面接官に逆質問を投げかけることによって、企業の本当の姿を見極めていきましょう。
3-1.研修制度・学習環境についての逆質問
研修制度でよくありがちなのは、制度はあるけれど社員が活用していないという事象です。
このことから、社員の意識が低い可能性があることと、活用したいと思われるような研修内容でないという事実が読み取れます。人材を採用したいのでとりあえず勉強会や研修をやっておこうと考える企業が増えていますので、活用度から研修の内容の充実度を読み取りましょう。
また、活用度があまりにも高い場合は、強制参加ではないかを確認しておきましょう。
(1)研修制度は、社員の何割の方が活用されているのでしょうか。
(2)研修制度では、何種類の講座が受講できるのでしょうか
(3)研修内容はどのように決められているのでしょうか
3-2.評価制度・昇給についての逆質問
評価制度は導入する企業は増えていますが、評価基準が曖昧で、上司のさじ加減で昇給するケースが多いです。評価制度が明確で公平性があるかを逆質問で確認していきましょう。
(4)評価制度は、どのような頻度で行われ、何を指標にして評価されるのでしょうか。
(5)毎年何割の社員が昇給するのでしょうか。
(6)評価制度で昇給する場合は、評価内容をフィードバックして頂けるのでしょうか。
3-3.社内環境についての逆質問
入社してみたら、面接官が言っていた就業環境と全く違ったという事があります。一緒に働く社員の雰囲気、社内の雰囲気は逆質問で本当の姿を確認しておきましょう。
(7)○○さんが人材を採用する際に、人柄の面で必ず見ていることは何かありますか。
(8)上司の方に自分のアイデアや意見を伝えやすい環境でしょうか。
(9)部署やチームの枠を超えて交流することはありますか。
(10)社員の皆さんと業務外で関わることはありますか。
4.気になるけど聞きづらい事をうまく質問する為の逆質問9選
「この質問をしたら面接官に悪い印象を与えてしまうかもしれない」と感じてしまって、本当に聞きたい事を聞けなかったという経験がある方は多いのではないでしょうか。
聞かないまま入社してしまうのは危険です。聞きづらい事を相手に悪い印象を与えずに確認する逆質問をご紹介します。
4-1.残業について確認したい時の逆質問
残業はどれぐらいありますか?とストレートに聞いてしまうと、あまりやる気のない人なのかと感じられてしまいます。残業は平気ですというスタンスで、質問する事が重要です。
(1)今までの会社は残業が割と多くあり、特に苦ではなかったのですが、御社は残業する事について、どのようにお考えでしょうか。
(2)繁忙期と閑散期では、就業時間はどれぐらいの差がありますか。
4-2.社員の離職について確認したい時の逆質問
社員がどれぐらい、退職しているかによって、その会社の実態や社員のロイヤリティの高さを知ることが出来ます。
離職率は、各社計算方法が異なるケースもありますし、新卒と中途社員の割合によっても大きく変わってきます。数字よりも、何を懸念に思って退職している人が多いかを逆質問から探っていきましょう。
(3)今までのお話から御社は社員の方々にとって働きやすい会社だと感じたのが、退職される方は何が理由となっているのでしょうか。
(4)○○さんと同じタイミングで入社された方は、今何名在籍されていて、それぞれどのように活躍されているのでしょうか。
4-3.休日休暇について確認したい時の逆質問
入社してみたら有休がとりづらい雰囲気だったとか、休日出勤がすごく多かったという事も良くあるようです。しかし、休暇は取りやすいかを面接で確認すると面接官に休みを優先したい人なのかという印象を与えてしまう可能性もあります。自分が休暇を取得する事前提で話すのではなく、周りが取得した場合の事を逆質問し、取得のしやすさを確認しましょう。
(5)今までのプロジェクトでもよくあったのですが、繁忙期等に休日出社することはありますでしょうか。
(6)前職でも困った事があったのですが、メンバーが長期休暇を取得した場合は、どのように業務を回しているのでしょうか。
4-4.福利厚生について確認したい時の逆質問
福利厚生を細かく質問すると、自分が得する部分に興味が強い人と思われてしまう恐れがあります。
女性の場合は、ライフイベントがあっても活躍し続けられるかは気になるポイントかと思います。そういった福利厚生は社員の活用例について紐づけて逆質問していきましょう。
(7)女性社員で御社に入社されてから結婚され、お子さんも生まれた方の活躍事例を教えて頂きたいです。
(8)○○さんが福利厚生で最も利用されているものは、どちらですか。
5.逆質問NG集
逆質問は面接で一発逆転をする為の時間にもなりますが、一歩間違えると自分の評価を下げてしまう恐れもあります。逆質問をしない方が良かったと後悔する事になる場合もあるぐらいです。
逆質問タイムでこれだけは避けたい質問例をお伝えします。
5-1.「御社の強みを教えて下さい」「福利厚生を教えて下さい」
企業研究を全くしていない事をアピールしてしまうような逆質問は避けましょう。
HPや求人を見れば記載されているような逆質問は面接官に準備不足という印象を与えてしまいます。
【NG逆質問をプチアレンジ】
「御社の強みを教えて下さい」
⇒「御社の強みの一つに○○があると思いますが、それ以外に△△さんが思う働いている人にしかわからない強みがあれば教えて下さい。」
「福利厚生を教えて下さい」
⇒「HPや求人を確認したのですが、福利厚生に関する記載が見つかりませんでした。福利厚生について教えて頂けますでしょうか。」
5-2.「○○の仕事に就く事は出来ますか?」「希望する仕事に就く為にはどうしたらいいでしょうか。」
自分の希望する仕事やポジションに関する質問をストレートにしてしまうと、仕事内容へのこだわりが強く、希望する仕事に就けないと辞めてしまうのではないかと思われてしまいます。
【NG逆質問をプチアレンジ】
「○○の仕事に就く事は出来ますか?」
⇒「最初は難しいかもしれませんが、将来的に○○に就く為に、今から準備しておくべき事はありますか?」
「希望する仕事に就く為にはどうしたらいいでしょうか。」
⇒「将来○○にチャレンジしたいと考えているのですが、今○○をされている方は、どのようにしてキャリアアップしたのでしょうか。」
5-3.「私の今までの経験を活かせますか?」「スキルアップの為の研修はありますか?」
今まで豊富な経験があったとしても、謙虚さを無くしてはいけません。また「今までの経験」を活かせるか活かせないかは、環境に依存するのではなく自分次第です。スキルアップも含め、何をするにも自分次第であるという事を心にとめて逆質問をしましょう。
【NG逆質問をプチアレンジ】
「私の今までの経験を活かせますか?」
⇒「今までの経験も活かしながら、御社で新しい分野にもチャレンジしていきたいと考えているのですが、今現時点で私が御社に貢献できそうなことはありますでしょうか?」
「スキルアップの為の研修はありますか?」
⇒「現在独学で○○を学んでいて、御社でも学ぶ環境があれば是非参加したいと考えているのですが、研修制度はありますか?」
6.さいごに
面接の中での逆質問タイムは、事前準備をしっかり行う事で内定へぐっと近づかせる為に活用する事が出来ます。
また、HPや求人からは読み取れない企業の本当の姿を知る為にも利用する事が出来るのです。
折角の逆質問タイムで「特にありません」は禁句です!
企業研究をしっかり行い、逆質問で自分をアピールするつもりで面接に挑みましょう。
本記事を読んでいる方は、面接を控えている方がほとんどだと思いますので、是非面接の心構えも以下の記事より確認してみて下さい。
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