面接官の目に留まるエンジニアの志望動機の書き方【文例付】
実は、エンジニアを採用する会社の面接官の多くは、志望動機に比べると経歴の方をかなり重点的に確認しています。
なぜなら、IT業界はリーマンショックから景気が回復して以降ずっと人材不足に悩まされ、企業も採用に困っているので、求めるスキルや経歴を満たしていることを、他の要素よりも重視して採用する傾向にあるからです。
しかし、ほとんどの面接官が志望動機を気にしない現状において『それでも目に留まる攻めの志望動機』を書くことで、志望動機を採用の決め手にすることもできるのです。
私はIT企業の人事として7年勤め、7年間で1万2000名以上のITエンジニアの面接を担当しました。輝かしい過去の経歴がなかったり、自分のスキルに自信が無くても、志望動機次第で面接官の心をつかむことができる場面を何度も体験してきました。
志望動機で、ただ単純にその仕事につきたい理由やエンジニアになりたい理由を伝えるだけでは採用の決め手にすることは出来ません。エンジニアとして活躍する為には、地道な努力が求められ、途中で挫折してしまう方も少なくありませんので、「この人ならエンジニアとしてどんな事があっても自分たちの会社で頑張ってくれるだろう」というイメージを持ってもらう必要があります。
つまり、エンジニアという仕事と応募した企業への想いや熱意も伝えられるような志望動機を考え、その理由に面接官を納得させる必要があります。
今回は、7年間人事を勤めた私が、人事目線で思わず内定を出したくなる、攻めの志望動機の考え方と書き方、事例を解説していきます。
実際に数々のエンジニアを採用してきた立場だから言える、実践的で効果的な考え方です。ぜひ参考にしてください。
まずは、何よりも大切にしてほしい志望動機の考え方のポイントを3つ紹介していきます。
面接官に見てもらえる志望動機の3つの条件
- 定型文でないこと
- 長すぎず短すぎずのちょうどよい長さである事(300~400文字程度)
- 結論から述べ、冗長ではなく、わかりやすい文章である事
上記を踏まえたうえで、ただの志望動機を『攻めの志望動機』にする方法を解説していきます。
関連記事目次
1.エンジニアの攻めの志望動機の書き方・考え方
まず、志望動機は大きく2つに分かれます。
- その仕事を志望する理由
- その会社を志望する理由
『攻めの志望動機』を作成するためにはどちらか一方だけではなく、2つの志望理由を伝えることが大前提です。
なぜなら、仕事内容だけでは、他の会社でもいいのでは?と面接官に思われてしまいますし、その会社を志望する理由だけでは、「働く事」自体への意欲や自身のエンジニアとしての向上心が面接官に伝わりづらいからです。
面接官に「確かに弊社でなければ貴方の希望は実現できないな!」と思われるような志望動機にする為にも、上記の2点は必ず入れていきましょう。
そのうえで、一工夫し『攻めの志望動機』を完成させていきましょう。
1-1.「なぜその仕事なのか」を書くときのポイント
志望動機を書く上でまず考えてほしいのは、なぜITエンジニアとして働きたいのか、なぜその仕事に就きたいのか、ということです。
ITエンジニアとして転職を考えている人も、未経験でITエンジニアになろうと考えている人も、その仕事に就きたいという熱意を伝えることだけでなく、なぜそう思ったのか、そして更に印象付ける為のプラスαを入れることで攻めの志望動機が完成します。
「その仕事に就きたい理由」を4つのパターンに分けて解説していきます。
経験者向け
- 【パターン①】自身の強みを活かしたい
- 【パターン②】仕事内容や業界に興味があり、経験はないが挑戦したい
未経験向け
- 【パターン③】手に職を付けたい
- 【パターン④】将来性のある業界で市場価値を高めたい
【パターン①】自身の強みを活かしたい
「強みを生かして働きたい」と志望動機に書く人は多くいると思いますが、自分が強みと思っても、面接官が強みと思わなければ、アピールにはなりません。自分の強みを、面接官に納得させる工夫をしていきましょう。
【パターン①】文例
【①その仕事に就きたい理由】
私は、今までのプログラマーとしての経験を活かして、御社の製品の開発に関わりたく、志望しました。
【②なぜそう思うのか】
私は、今までプログラマーとして様々なシステム開発のプロジェクトにかかわってきました。その中でも、~業界に関するプロジェクトは多く実績があります。そこで培った業務知識も貴社の製品の新規開発の分野で貢献できると考えています。
【③印象付ける為の+α】⇒具体的にどんな部分でスキルが活かせるかをアピール!
また、現職では、~の分野で品質を高く評価され、社長賞を頂いた経験があります。この点から自身の強みは、プログラマーとして美しいコードを書けることだと自負しておりますので、この経験を活かして貴社に貢献していきたいと考えています。
【パターン②】仕事内容や業界に興味があり、経験はないが挑戦したい
今まで経験したことのない分野に、興味がありチャレンジしたい場合は、チャレンジする為に今取り組んでいることを記載して、意欲を伝えていきましょう。
ここで注意したいのは、現職での経験が今回チャレンジする分野に関係がないのに、経験を活かしたいと伝えてしまうことです。
業界の経験者ではありますが、経験のない新しい分野にチャレンジするという挑戦者意識は忘れないようにしましょう。
【パターン②】文例
【①その仕事に就きたい理由】
私は、今後重要度が高まっていくセキュリティの分野でスキルを磨いていきたいと思い、御社を志望しました。
【②なぜそう思うのか】
今までネットワークの分野で様々なプロジェクトに関わってきました。その中でお客様のセキュリティ対策への関心度が年々高まっていくことを感じました。セキュリティ意識の高いネットワークエンジニアになり、よりクライアントのニーズを実現していきたいと考えています。
【③印象付ける為の+α】⇒経験のない分野にチャレンジする為に準備していることをアピール!
セキュリティの分野はほとんど経験がありませんので、現在はセミナーに毎月参加し知識をインプットする事に取り組んでいます。将来的には、情報処理安全確保支援士を取得する事を目指しています。
【パターン③】手に職を付けたい
異業種からIT業界でエンジニアを目指す方は、「手に職を付けたい」という想いから、エンジニアを志す方が多いと思います。「手に職を付けたい」だと保守的な印象に取られてしまう可能性がありますので、「技術で勝負する仕事がしたい」という表現にした方が、仕事への高いモチベーションを面接官に感じさせることが出来ます。
「手に職を付ける」というのは努力が必要です。エンジニアになれば誰でも手に職が付くわけではありませんので、志望動機の中には、今後エンジニアとして技術を身に付けていく為の覚悟が伝わる内容にを入れていきましょう。
【パターン③】文例
【①ITエンジニアになりたい理由】
私は、技術を身に付け多くの人の役に立ちたいと考え、ITエンジニアになる事を目指しています。
【②なぜそう思うのか】
今まで営業を経験する中で、形が決まったものをクライアントに提供し、自分自身ではクライアントの希望する物を自由に形に出来ないという事に違和感をずっと持っていました。このことから、自分自身が技術力を身に付け、技術でクライアントに価値を提供する仕事がしたいと考えています。
【③印象付ける為の+α】⇒手に職を付けるには、努力しなければならないとわかっていて、既に学習を初めている事をアピール!
ITエンジニアは技術力で勝負していく仕事ですので、20代後半でチャレンジすることに危機感を感じています。ですので、ITエンジニアを目指そうと決めてから、IT関連技術に関する学習を始め毎日2時間は学習をしており、10月の基本情報技術者試験を受験する予定です。ITエンジニアとしての業務がスタートしてからも毎日時間を決めて、継続して学習していきたいと考えています。
【パターン④】将来性のある業界で市場価値を高めたい
IT業界は、世の中でも屈指の成長産業です。ITエンジニアになる事で必要とされ続ける存在になり、自身の市場価値を高める事が出来ます。それを魅力に感じITエンジニアになりたいと考えている人は、どのように世の中の人の役に立ちたいかを具体的かつ現実的な内容で書き、漠然とした憧れだけでなく地に足が着いた考えの持ち主であることを感じてもらいましょう。
【パターン④】文例
【①ITエンジニアになりたい理由】
私がITエンジニアになりたい理由は、長く多くの人の役に立つことができる仕事だと考えるからです。
【②なぜそう思うのか】
IT産業は人口減少が進む中でも成長を続ける将来性のある業界です。ITが人々の生活を便利にし、豊かにしています。様々な分野でIT化を進めるITエンジニアになれば、多くの人の役に立つ仕事が出来ると考えています。私は、多くの人の役に立つ仕事を生涯の仕事にしていきたい為、ITエンジニアになりたいと考えています。
【③印象付ける為の+α】⇒具体的にどのように世の中に貢献していきたいのかを実例を基に書き、漠然とした憧れでない事をアピール!
私は現在メーカーで営業職をしており、半年前から自社でも営業成績をシステムで管理するようになりました。この事により、以前よりも数字意識を持つチームを作ることができ、会社内の営業目標達成率が上がりました。IT化の面白さや可能性を非常に強く感じました。
私はこのようにIT化を進めていくことに関わり、人々の生活を豊かにすることに貢献していきたいと考えています。
1-2.「なぜその会社で働きたいのか」を書くときのポイント
ITエンジニアとしてその会社に入社したい理由も必ず志望動機に入れましょう。
IT産業が成長している事により、IT企業数も増加し続けていますので、数ある企業の中からなぜその会社を選んだのかを伝える事により、面接官の採用意欲もぐっと上がります。しかし、ありきたりな内容ではなく、その会社の特徴や強み等を理解した上で志望動機を考えていきましょう。
その会社に入社したい志望動機を考える際に注意したい事は、その会社が一番自社の強みと感じている事や、外部の人に魅力的に感じてほしいと思っている事を正しく理解し、それを志望動機に入れることです。つまり会社のイチオシポイントを正しく理解し、そこに共感している事を伝えるのです。
例えば、デートの日に気合を入れた洋服を相手に褒められたら、よく見てくれているなと嬉しい気持ちになりますよね。逆にいつも通りの髪型を突然褒められても違和感を覚えると思います。
それと同じで、会社側が何に魅力を感じてほしいと思っているのかという事を見極め、それを絶賛したり共感したりすることがポイントなのです。
絶賛するときも、表現内容は、他の人と差別化出来るように工夫していきましょう。
イチオシポイント4つの分類
- ビジョンイチオシ型
- 自社サービスイチオシ型
- 社内制度イチオシ型
- 社風イチオシ型
【ビジョンイチオシ型】経営理念等のビジョンが強みの会社
会社の理念やビジョンが明確な会社には、その理念の理解度と共感度を伝える必要があります。
ただ、理念への共感度を伝えるだけでなく、自分の今までの行動や信念を絡めて共感度を伝えたり、理念に対して自分自身がどう思うのかを伝えたりする事で意欲の高さを感じてもらってください。
”攻め”ポイント
- 自分の信念や今までの行動と絡める
- 理念に対しての自分の想いを入れる
【ビジョンイチオシ型】文例
貴社を志望した理由は、「~」という理念に大変共感したからです。私は、今までの仕事でもチームワークを意識しながら仕事を進めてきました。
このことから、仕事を進めていく中での御社の「~」という考え方の重要性を実感しています。
このような理念を掲げた会社で業務を行い、お客様によりよいサービスを提供し続けることにチャレンジしていきたいです。
【自社サービスイチオシ型】サービスや製品が強みの会社
自社のサービスや製品が強みだと考えいている会社に対しては、そのサービスや製品を褒めちぎる事が一番有効です。
褒めるときのポイントは、他と比較してどうなのかという視点を入れることです。サービス・製品はその会社が日々積み上げてきた努力の結晶です。それを他社と比べてこんなところが素晴らしいと褒められたら、面接官もうれしいはずです。
他社と比較する事で業界全体を見て自社に魅力を感じてくれているという印象を与える事ができ、よりあなたへの信用度も上がります。
”攻め”ポイント
- 事前の他社競合に関する情報収集を念入りにする
- 他社競合と比較してどんなところが良いか褒める
【自社サービスイチオシ型】文例
貴社を志望する理由は、○○というサービスが他社競合と比較した場合大変優位性があり、社会貢献度の高い製品だと感じ、そのような製品に自身も関わり、社会に貢献していきたいと考えたからです。今後の世の中では、~が深刻化します。この問題を貴社の○○であれば解決していくことができると感じました。
私は社会に貢献できるエンジニアになっていきたいと考えていますので、貴社の○○の為に自己研鑽に励み、より良いサービスを提供していくチームの一員になりたいです。
その為に、新しい技術のインプットと求められる技術を学び続け貪欲に努力していきます。
【社内制度イチオシ型】社内制度や福利厚生が強みの会社
社内制度や福利厚生が強みの会社は、社員を大事にしている会社と考えることができますので、その点に魅力を感じているという事を伝えるのがポイントです。
ただ○○制度がいい、福利厚生が充実しているのがいい、と伝えてしまうと、自分が得する部分しか見ていないと感じられてしまいます。
ですので、その制度や福利厚生をスタートした理由を理解し、その理由に魅力を感じていると伝えていくことで面接官は、自社の姿勢を評価されたと感じ、あなたへの採用意欲が高まるのです。
”攻め”ポイント
- 福利厚生充実=社員を大切にしている
- その福利厚生を始めた経緯や会社の姿勢に魅力を感じていると伝える
【社内制度イチオシ型】文例
貴社を志望する理由は、○○制度をはじめとした社内制度が充実している点に魅力を感じたからです。
社内制度が充実しているという事は、社員を大切に考える社風の表れだと思います。
そういった会社の考え方にとても将来性を感じました。私は○○制度を活用して、エンジニアとして更に活躍できるように努力していきます。
【社風イチオシ型】人間関係や社風が強みの会社 ~社風イチオシ型~
人間関係や社風等の「人」を強みとしている会社には、自分の就職先を探す軸が「人」であり、なぜ「人」を軸にしているのかを伝えた上で、その会社の「人」がいいと思った理由を伝える必要があります。
「人」を軸に志望動機を書くのは、今まで説明してきた中で一番企業研究が少なく書く事が出来ます。「人」軸ですと、選考を通して出会った社員や面接官が話している会社の社風の話、SNSやHPで投稿される社内イベントの記事でしか実態を知ることができませんので、それをもとに志望動機を書かざるを得ない状況です。その為企業研究をあまりしなくても志望動機を書く事が出来ます。
しかし、面接官は企業研究に費やした時間量を感じることで、自社への志望度の高さを感じる傾向にありますので、「人」軸で志望動機を伝える際は、自分の企業選びの「軸」をしっかりと伝え、その上でなぜその会社がいいのかを伝えて、面接官に意欲を感じてもらいましょう。
”攻め”ポイント
- 企業研究が少なく志望理由を考えられるが、企業研究は疎かにしない
- 自身が人軸で会社選びをしている理由をしっかりと伝える
【社風イチオシ型】文例
貴社を志望する理由は、説明会や面接でお会いした社員の方々の人柄が魅力的で、一緒に働きたいと感じたからです。
私が就職活動を行う上で最も重要視しているのが一緒に働く「人」です。
私には、自分自身が目指したいと思える人や、同じビジョンを共有できる人がいる環境が、常に自己研鑽を行っていく意欲につながる特性があります。
貴社の社員の皆さんは常に会社の理念を意識しながら前向きに働いている印象をどの会社よりも受けた為、貴社の一員になり私も周りに良い影響が与えられる人材になり、貴社の目標である「~」の実現に貢献したいと考え志望しました。
2.エンジニアの志望動機文例集
今までご紹介したポイントをもとに攻めの志望動機例をご紹介します。
2-1.中途採用/未経験者 × “ビジョンイチオシ型”
▼人物:【中途採用/未経験者】28歳 4年制文系大学卒 営業経験
▼受ける企業:ビジョンイチオシ型
【中途採用×ビジョンイチオシ型】文例
私がITエンジニア職を志望する理由は、成長産業といわれるIT業界で、技術力をつけ社会貢献していきたいと考えているからです。
営業職として働いていく中で、様々な分野でのIT技術の必要性を感じました。出来上がった物をただ提供するのではなく、自分自身もIT化を進めていく側に回り、人材不足が深刻化しているIT業界で世の中により貢献できる人材になりたいと考えています。
28歳で未経験からITエンジニアになるのは周りと比べるとスタートが遅いと思いますので、日々努力を続け、自己研鑽にも積極的に取り組んでいきます。
IT企業が多くある中で貴社を志望する理由は、『技術力だけでなく感動を与える』という会社の方針に共感したからです。
営業職としてはやらいていく中でも、常にお客様を喜ばせたいという思いで行動していました。そうすることで、会社のファンを増やし、次の取引にもつながるからです。
このことから、ITエンジニアとしても、ただ技術力だけを身に着けてサービスを提供するのではなく、プラスアルファのサービスを提供し、お客様の期待値を上回り、感動を与えられる人材になり、貴社のファンを増やしていきたいと考えています。
2-2.中途採用/経験者 × “自社サービスイチオシ型”
▼人物:【中途採用/経験者】25歳 4年制情報系大学卒 IT客先常駐経験
▼受ける企業:自社サービスイチオシ型
【中途採用×自社サービスイチオシ型】文例
私は、大学を卒業してからITエンジニアとして働いてきましたが、自身の発想力を生かしてより価値の出せるITエンジニアになりたいと思い、転職活動を行っています。
現在はお客様先の製品を開発することにより、様々な技術に触れながらエンジニアとして働いています。この経験とそこで培われた発想力を生かして、自社サービスを開発するエンジニアになりたいと考えています。貴社には優秀な人材が多く所属していますので、先輩方から積極的に技術等を吸収し、自身でも自己研鑽を続け、将来的には製品の企画や要件定義にも関わっていきたいです。
貴社を志望している理由は、貴社の製品の□□という点にとても優位性があると感じるからです。
現在は医療業界の○○の分野でシェアNo2となっておりますが、シェアトップの△△を抜くような製品にしていき医療業界により貢献していきたいと考えています。
2-3.中途採用/未経験者 × “社内制度イチオシ型”
▼人物:【中途採用/未経験者】23歳 専門卒 サービス業
▼受ける企業:社内制度イチオシ型
【中途採用×社内制度イチオシ型】文例
私がITエンジニアを志望する理由は、ものづくりに関りたいと考えているからです。
今まで飲食店で接客業をしていく中で、出来上がったものをただ提供するよりも、専門知識を積み重ね、それを活かしてお客様に価値を提供していく事に魅力を感じるようになりました。
私は専門学校卒でITとは無縁の環境で今まで生活してきましたが、ITエンジニアは未経験からでも目指すことが出来る唯一の技術職ですので、これから毎日学習を続け専門知識をつけ、ITエンジニアとして世の中から必要とされる人材になりたいと考えています。
未経験ですので、現在はまずはJavaの学習を毎日3時間行っています。入社までに自作でアプリを完成させることを目指しています。
貴社を志望する理由は、研修制度が充実している点に魅力を感じたからです。様々な企業のホームページを拝見しましたが、貴社ほど社員のことを考えた研修制度はないと感じました。
カリキュラムの内容も魅力的ですが、社員の活用度からも制度の充実レベルを感じることが出来ました。
私も社員の皆さんと切磋琢磨しながら学び続けていき、貴社に貢献できる技術者になっていきたいと考えています。
2-4.新卒採用/未経験者 × “社風イチオシ型”
▼人物:【新卒採用/未経験者】21歳 4年制文系大学卒
▼受ける企業:社風イチオシ型
【新卒採用×社風イチオシ型】文例
私がITエンジニアを志望する理由は、ITエンジニアは自分の努力で市場価値を高めていける仕事だからです。
業界研究を進める中で、ITエンジニアは他の業種と比べ、努力量が将来の自身の姿を大きく変える仕事だと感じました。私は、コツコツと努力し続けることが得意です。そういった特性を生かして常に学び続け、30代でマネジメントを任されるレベルのエンジニアになりたいと考えています。
情報系学部に通っている学生に比べると出遅れてしまっていますので、ITエンジニアと目指し始めてからまずは9/11のITパスポート試験合格を目指し、毎日学習を続けています。
貴社を志望する理由は、説明会でお会いした○○さんのようなエンジニアになりたいと考えたからです。
私が就職活動の中で重視しているのはその会社で働く「人」です。共に働く方々が、ポジティブで成長意欲があるかをとても重要視しています。説明会でお会いした○○さんは、貴社のビジョンや理念を理解し、その実現に向け行動されている方だと感じ、エンジニアとしてだけでなく人として尊敬できる方だと思いました。
そういった方と自分も共に働かせて頂き、社員同士切磋琢磨しながら働ける環境づくりに私も貢献していきたいと考えています。
3.攻めの志望動機を作成した後に確認すべき3つの項目
志望動機を書いた際に、以下の3つのポイントが入っているかを確認してみましょう。この3つのポイントをおさえるだけで、内定獲得にぐっと近づく事が出来るのです。
3-1.努力と結果はセットで伝える
志望動機や自己PRの中に今まで行ってきた努力を関連づけて書く人もいると思います。努力を志望動機等で伝えるのは、自身の前向きな姿勢をアピールするのに最適です。
その際に注意してほしいのが、努力した内容を伝えるだけではなく、その結果を明確に伝えることです。
努力は、もししていなかったとしても文章にすることが出来てしまいます。面接官もそれをわかっています。しかし、明確な結果や成果を加えて文章を作成する事によって、努力にもリアリティが生まれ、面接官にも納得感を与える事が出来ます。
結果は、資格や表彰等の目に見えるものが一番いいですが、そういったものが無い人は、具体的な数値や詳しい状況を伝えていきましょう。
特に今までの実績を活かしてその会社で働く事を志望する人や、未経験でITエンジニアにチャレンジする人は、自己研鑽における努力や、現場で行った努力は結果をセットにして伝えていきましょう。
文例
- ITエンジニアになる為に半年前からJavaの学習を始め、先月Oracle Programmer Java Silverの資格取得を実現しました。今後も自己研鑽に励み、技術力を磨いて貴社に貢献していきたいです。
- 現職では、製品に対する月間問合せ対応件数が1年間連続でワーストだったところ、マニュアルを改善し、オペレーションを~にしたことで、5ヶ月後には全チームの中でトップを獲得する事が出来ました。このマネジメントの経験を活かして御社のオペレーションチームにも貢献していきたいと考えています。
3-2.メリット感を与える
面接では、自分にとってのメリットを考えるだけでなく、いかに自分を採用したことにより、その会社にメリットがあるのかを伝えていく必要があります。企業側もボランティアであなたを雇用するわけではありません。あなたをを採用する事で自社にとってどれだけメリットがあるかをイメージ出来れば出来るほど採用される確度は上がりますし、提示される年収も上がってきます。
就職活動をしているとその視点を忘れてしまいがちです。しかし、この視点で志望動機や面接での受け答え、質問内容を考えると、面接官の採用意欲がぐっと上がります。
志望動機も自分がどうしたいから入社したいという事だけでなく、自分を採用する事で企業側にどんなメリットがあるかを志望動機全体の内容から感じてもらえるような組み立てをしていきましょう。
文例
- 貴社の~で、私が今まで経験してきた~を活かして、○○を実現していきたいと考えています。
- 貴社に入社した際は、今まで通り自身が自己研鑽に励むだけでなく、他社員の学習意欲を刺激するぐらいの結果を残し、会社全体の技術力の底上げに貢献していきたいと考えています。
3-3.社風とのフィット感を与える
面接官は、どんなに優秀でも、自社の社風や求める人物像に当てはまらないと、採用を見送ってしまいます。
理由は、「早期退職」を避けたいからです。人材を採用し雇用するのには時間と膨大なコストがかかります。このことから、会社に利益を与える前に退職されてしまう事態は、面接官が一番避けたいのです。
早期退職に繋がる一番の要因は社風とのマッチ度が低い事です。
志望動機には、その会社の求める人物像や社風を理解し、いかに自分がマッチしているか、既存社員と良い関係をつくっていけそうかを感じてもらえるような要素を入れていきましょう。
文例
- 貴社の~という行動指針は常に私が仕事をする上で心がけている事と共通する部分があります。
- 貴社の~という制度を活用して、様々な部署の方々とコミュニケーションをとっていきたいと考えています。
4.企業のイチオシポイントを正しく見極めるコツ
企業のイチオシポイントを見極める段階で、失敗してしまうと攻めの志望動機は完成しません。イチオシポイントの見極め方法は以下の通りです。
イチオシポイントの見極め方法
- HPを隈なくみて、各項目のHPに占める割合で判断する
- 求人広告で大きく打ち出している項目で判断する
- 事前に説明会があるのであれば、その場で強みや他社と差別化を図っている部分を聞いてみる
- 社長の経歴で判断する
上記の方法を意識しながら、企業の情報収集を徹底的に行っていきましょう。
関連記事5.志望動機プラスαで内定獲得!面接でのテクニック
今まで志望動機について記述してきましたが、今回この記事をご覧頂いている方は、ITエンジニアとして希望する会社の内定を獲得したい!と考えている人がほとんどだと思います。
最後に私が人事として多くの方の面接をする中で採用したいと思った人の特徴から考えたテクニックをお伝えしていきます。誰でもすぐに出来ることを中心にご紹介します。
- 今行っているITエンジニアになる為の自己研鑽や努力のネタは話せるようにしておく。
- 履歴書、職務経歴書は丁寧に、かつ細かく、そして面接に行く会社ごとに違いを入れて書く。
- 提出する書類に誤字脱字や乱れはNG!だらしない印象を与えてしまう。徹底排除する。
- 話が長い人は敬遠される。質問には結論を答える。理由は聞かれたら答える。
- 面接後の企業への質問は意欲を伝える為に沢山しよう。その為の情報収集は徹底的に行う。
- 面接後のお礼のメッセージはありきたりだけど、面接官はとっても嬉しく印象に残る。ただし、定型文は逆効果。
6.さいごに
普通の志望動機ではなく、内定獲得に近づく事が出来る“攻めの志望動機”について解説してきました。
人材不足がゆえに、志望動機よりも経歴書を重視されがちな時代ではありますが、多くの人が応募している会社に応募した場合や採用要件をぎりぎり満たしているレベルの場合は、志望動機次第で内定を獲得「出来た」「出来なかった」が分かれることもあります。
だからこそ、志望動機は定型文でなく、自分らしさをいれた“攻めの志望動機”を書く事をお勧めします。
- 志望動機には、「ITエンジニアになりたい理由」「その会社に入社したい理由」を必ずいれる
- 攻めの志望動機の方程式=「①その仕事に就きたい理由」+「②なぜそう思うのか」+「③印象付ける為の+α」
- その会社に入社したい理由を考えるときは、会社のイチオシポイントを間違えないように注意する
- 攻めの志望動機にするには、「努力は結果とセットでリアリティ」「採用する事のメリット感」「社風とのフィット感」を入れる
- 面接でのちょっとした気配り心配りで内定に近づく!!
志望動機をこれから考える人も、既に考えている人も、普通の志望動機ではなく、攻めの志望動機を考え、希望する会社から内定を獲得していきましょう!
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