エンジニアのやりがいとは?

ITエンジニアのやりがいは、小さな成功体験を積み重ねた先にある!

あべとも

あべとも

インフラエンジニア/運用設計/ボールド歴8年

人材サービス企業大手のアデコグループのひとつであるVSNが、2019年に1,000人以上のITエンジニアを対象に行った「仕事に対する意識調査」によると、ITエンジニアの6割以上が、現在の仕事で何らかの「やりがい」を感じたことがあるそうです。(https://www.vsn.co.jp/news/20200212.html

とはいえ、本記事を読んでいるあなたが、仕事の中での「やりがい」を今まで一度も感じたことがないとしても、何も不安に思うことはありません。ITエンジニアが仕事に感じる「やりがい」は、日々の小さい成功体験や嬉しく感じる出来事の先にやって来るものだからです。

本記事では、ITエンジニアが仕事の中で感じる「やりがい」について、どんなときにどんな「やりがい」を感じるのか、「大きいやりがい」と「小さいやりがい」に分けて解説します。さらに、今まで「やりがい」を感じたことがないという人に向けて、「やりがい」を感じるために必要な4つの準備についてもご提案します。

「やりがい」は、実は日常のほんの小さいことにも潜んでいるのですよ。


1.今「やりがい」を感じていなくても不安に思うことはありません。~やりがいには「大きなやりがい」と「小さなやりがい」があります~

繰り返しになりますが、ITエンジニアの仕事に不満を感じているわけでもないのに、「やりがい」を感じたことがないわたしは、ITエンジニアに向いていないのではないか?と不安に思う必要は全くありません。

「やりがい」は真摯に仕事をしていれば、どこかのタイミングで必ず感じるものであり、「やりがい」を感じたことがないからといって、ITエンジニアに向いていないと簡単に結論づけられるものではありません。その証拠として、今回のこの記事を執筆するにあたり、筆者の周囲にいるランダムなITエンジニアの何名かに「やりがい」を感じたことがあるかヒアリングしてみたところ、キャリアの長さや開発系、インフラ系の区別に関係なく、ほぼすべての人が「やりがい」を感じたことがあるという回答でした。

ITエンジニアの仕事に、特に大きな不満を感じることなく続けられているあなたは、「やりがい」を感じるタイミングがまだ来ていないのか、または「やりがい」をすごく大きいイメージのものとして捉えているだけなのかもしれません。

だからこそ、自分以外のITエンジニアが、どんなことに「やりがい」を感じるのかは、きっと気になるところですよね?次の2章、3章では、ITエンジニアが感じる「やりがい」について、筆者の経験談も含めてご紹介していきます。

そして、ITエンジニアが感じる「やりがい」は、実は「大きなやりがい」と「小さなやりがい」のふたつに分類することができるのです。


2.ITエンジニアの大きなやりがい

まずは、ITエンジニアが感じる「大きなやりがい」について、5つご紹介します。「大きなやりがい」とは、言ってみれば工程の大きな区切りのタイミングで感じる「達成感」とも呼べるものです。

1.苦労したシステムが無事に本番稼働を迎えたとき

「繁忙期には毎日遅くまで残業して組み上げたシステムが、無事に本番稼働を迎えたときは感無量で、今までの苦労が報われた瞬間でした。」(20代・開発系エンジニア)

ITエンジニアの「やりがい」についてWeb検索をした場合に、最も多く目にする事例は、これではないでしょうか。開発系、インフラ系に関わらず、ITエンジニア誰しもが感じる達成感と言えるでしょう。特に、大きなトラブルもなく本番稼働した場合は、今までの苦労がいっぺんに報われる瞬間でもあります。

2.顧客から名指しで感謝されたとき

「プロジェクトが終了し離任する際に、お客様から「あなたと仕事ができて本当に良かった。ありがとう」と直接感謝の気持ちを伝えられた時には、思わず涙が出ました。ITエンジニアをやっていて本当に良かったと思いました。」(40代・インフラ系エンジニア)

これぞ、ITエンジニアの醍醐味のひとつではないでしょうか。自分の頑張りが、顧客にしっかり伝わっていたんだと実感する瞬間です。IT業界は、扱っているサービスこそテクノロジーですが、意外と「人対人」で成り立っているところがある業界なのです。

3.自分の仕事の成果が数字になって表われたとき

「自分が開発に携わった仕組みでビジネスが展開され、売上にも貢献できている状況を目の前にした時は、達成感を感じました。」(40代・開発系エンジニア)

ITエンジニアの仕事は、人になかなか説明し難い側面があります。また、公共機関のシステムや金融系のシステム以外に、自分が携わったシステムが実際に稼働しているところを目にする機会も少ないため、自分の仕事の成果がわかりにくいという面もあります。この事例のように、実際の売上に貢献できているという状況を、ITエンジニア自身が実感できる機会は本当に貴重だと思います。それだけに、達成感もひとしおだったことでしょう。

4.社会貢献しているという実感を感じたとき

「自分が修正を担当したATM画面を、街中のATMで実際に目にしたとき。自分の仕事の結果が社会に貢献していることを実感できて感無量でした。」(30代・開発系エンジニア)

「2.」同様、こちらもWeb検索ではよく見かける事例ではないかと思います。また、ITエンジニアの仕事の一環として、人にわかりやすく説明できる最たるものではないでしょうか。筆者も開発系のITエンジニアだった時代に、自分が修正を担当した携帯電話の料金明細のグラフを、リリース後に自分の携帯画面で目にしたときには、思わず実家に連絡しようかと思いました。実際にはしませんでしたけど(笑)

5.自分が携わったシステムがニュースで話題になったとき

「自分が携わるシステムの本番稼働日が、お客様企業のニュースリリースとして正式発表されたとき。「絶対に間に合わせなければ」と気が引き締まると共に、やってやるぞ!と思いました。」(50代・インフラ系エンジニア)

インフラ系、開発系に限らず、システムを開発していると予期せぬ事象が多々発生します。とはいえ、この事例のように、本番稼働日が正式に発表されてしまったら、そこへ向かってどうにか間に合わせるしかありません。ITエンジニアの腕の見せどころでもありますね。やりがいを持って取り組んだその先には、きっと更に大きな達成感が待っていることでしょう。


3.ITエンジニアの小さなやりがい

2章でご紹介したような「大きなやりがい」は、プロジェクトの業務内容だったり、参画時の工程によって、機会が限定されるものです。ですが、日々の仕事の中にでも、ITエンジニアが感じる「小さなやりがい」はあるのです。本章では、そんな「小さなやりがい」を5つご紹介します。

1.自分の作ったツールやプログラムが評価されたとき

「自分が業務改善のために作成した運用ツールが、以前勤めていた会社で、今でも使い続けられていると人づてで聞いたときは、驚きと共に感無量でした。」(40代・インフラ系エンジニア)

ITエンジニアにとって、自分が作成したツールやプログラムは、自分の努力の結晶と言っても過言ではないものです。きっといろいろな事情があっての退職だったのでしょうが、そういう事情を差し置いて、ツールの性能を純粋に評価し、退職後も使い続けてもらえるなんて、その会社での苦労が報われる瞬間だったのではないでしょうか。

2.自分の設計構築したサーバが想定以上の性能を出したとき

「システムのリプレース案件で、自分が機種選定し設計構築まで行ったサーバが、テストで想定以上の性能を出したときは、それまでの苦労が報われた嬉しい瞬間でした。」(40代・インフラ系エンジニア)

これぞ、ITエンジニアの醍醐味とも言える「やりがい」ではないでしょうか。特にリプレース案件は、古くなったサーバやネットワーク機器をアップグレード、バージョンアップするため、旧環境より性能がアップするのは当然と誰もが期待します。そんな中で、自分の想定以上の性能を叩き出したという結果は、まさにITエンジニアの優れたスキルの証明でもあり、自分の努力が報われる嬉しい瞬間でもあります。

3.自分に名指しで問合せをいただいたとき

「お客様から自分に名指しでお問合せをいただいたとき。難しい問合せ内容だったので、対応するのが大変でしたが、お客様が「この人なら」と頼ってくれたのが嬉しくて頑張りました。」(20代・インフラ系エンジニア)

この事例も、ITエンジニアの嬉しい気持ちがよく表れている事例だと思います。数多いるITエンジニアの中で「この人なら」と頼られて、嬉しく思わないITエンジニアはいないのではないでしょうか。たとえ、頼られた内容が無茶振りだったとしても()。そこで無茶振りにも果敢に挑んだ結果、手に入れることができる「達成感」と「顧客からの更なる信頼感」が、きっとITエンジニアの大好物なのです。

4.自分の提案が採用されたとき

「新しいシステムの仕様検討の場で、自分が提案したとある基準値が採用されたとき。毎日夜遅くまで議論が白熱した結果が報われて、今までの疲れが吹き飛びました。」(30代・インフラ系エンジニア)

システムの仕様検討の場は、顧客、ITエンジニア、様々な立場の人の要望や思惑が飛び交う場です。そんな中で、自分が検討に検討を重ねて提案したものが、仕様として採用される。これこそが、システムの上流工程におけるITエンジニアの「やりがい」と「醍醐味」ではないでしょうか。ましてや、毎日夜遅くまで白熱した議論の結果であれば、喜びもひとしおです。

5.自分が周囲から頼りにされていると感じたとき

「チーム内外で自分が頼りにされていると感じたときですね。技術的な質問をしてくれると嬉しいです。」(40代・開発系エンジニア)

ITエンジニアの仕事は、原則チーム制です。いろいろなスキル、様々な個性を持つメンバから頼りにされて、嬉しくないITエンジニアはきっといないと思います。そんな中で、技術的な質問をしてもらえるということは、「この技術が詳しいのはこの人」と周囲が認めてくれている証拠です。自分がそのチームに必要な存在なんだ、と実感する嬉しい瞬間ですね。


4.「ITエンジニアをやってて良かった!」を実感する日のための4つの準備

前述の2章、3章で、ITエンジニアが感じる「大きなやりがい」と「小さなやりがい」の事例を列挙してみました。あなたが共感できそうな事例は、見つかったでしょうか?

このように、ITエンジニアが実際に感じた「やりがい」事例を列挙してみると、3章でまとめた「小さなやりがい」は、個人の仕事に向いた「達成感」や「嬉しい気持ち」であり、2章でまとめた「大きなやりがい」は、個人の仕事を結集したプロジェクトの成果や、社会との関係性に対して感じる「達成感」や「嬉しい気持ち」なのだということが、明確になったのではないでしょうか。

それを踏まえた上での本章は、そんな「やりがい」を実感する日のために、必要な4つの準備をご紹介します。

1.自分がどんなことを「嬉しい」と感じるのか知っておくこと

まずは、自分の気持ちを確認、分析してみましょう。

「自分はどんなことを「嬉しい」と感じるのか?」「それはITエンジニアの仕事だと、何に当てはまるのか?」自分の気持ちの分析ができていないうちは、たとえ「やりがい」に遭遇する機会があったとしても、それに気が付かないという、もったいない事態にもなりかねません。

2.真摯に仕事に取り組むこと

2つめは、日々の仕事に真摯に取り組むということです。

毎日、なんとなくてきとーに、ゆるーく仕事をしていて、果たして「やりがい」を感じるでしょうか?

2章、3章の事例でもわかるように、「やりがい」とは、日頃の仕事を真摯に頑張った結果に感じる「達成感」や「嬉しい気持ち」なのです。日頃の仕事を真摯に頑張った「ご褒美」と呼んでも過言ではないでしょう。

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3.想像力を働かせること

ITエンジニアに「想像力」が必要って、ちょっとイメージがかけ離れている印象でしょうか?

ですが、ITエンジニアにとって、「想像力」は必須スキルといってよいほど、大事で重要なスキルなのです。ただ、漫然と与えられた仕事だけをするのではなく、「お客様が求めることは何か?」「要望以上のどんな付加価値を付けたら喜ぶかな?」等、常に先へ上へ想像力を働かせて仕事をするからこそ、それを実現したときに「嬉しい気持ち」を感じたり、お客様からの感謝を手にすることができるのです。

ITエンジニアの仕事は、実はIT(テクノロジー)を使って、お客様の要望を実現するサービス業なんですよ。

4.小さな成功体験を積み重ねること

最後の準備は、3章で事例に挙げたような「小さな成功体験」を大事に積み重ねることです。

本章で上述した、自分が嬉しいと感じる仕事に真摯に取り組み、仕事に対して想像力を働かせることによって、日々の「小さなやりがい」や「嬉しい気持ち」は、積み重なっていきます。そんな「小さな成功体験」や「嬉しい気持ち」を大事に積み重ねることによって、自分の仕事への自信にも繋がり、それは、やがて来る「大きなやりがい」に繋がっていくのです。

ITエンジニアの仕事で、今までに「やりがい」を感じたことがないという人は、ぜひこの4つの準備に取り組んでみてくださいね。ITエンジニア歴、そろそろアラサー()な筆者が保証します。


5.さいごに

ITエンジニアが感じる大小のやりがいについて、わかりやすくご説明してきましたが、いかがでしたか?

「やりがい」とは、大きく2分すると「達成感」と「嬉しい気持ち」の集合体であるということ、そして、日々の「小さなやりがい」の積み重ねが、「大きなやりがい」に繋がっていくのだということが、ご理解いただけたら嬉しいです。「ITエンジニアの仕事に、まだやりがいを感じたことがない」というあなたにも、真摯な仕事を積み重ねていけば、「嬉しい」「やってて良かった」と感じる瞬間は必ずやってきます。それが、ITエンジニアの「やりがい」なのです。

「これだからITエンジニアは辞められない」と実感する日が1日も早くやって来ることを、心からお祈りしています。

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