情報処理安全確保支援士試験士試験とは?難易度や勉強方法ついて

情報セキュリティマネジメントの取得は意味ある?取得メリットの解説

和田 康宏

和田 康宏

開発エンジニア/新卒6期/ボールド歴4年3ヶ月

「情報セキュリティマネジメント」は、IPAが主催している情報セキュリティ全般に関する知識やセキュリティ管理、情報セキュリティ対策といったセキュリティの分野に関する基礎知識を網羅的に取り扱われている資格です。
情報セキュリティは極めて重要な分野であることは間違いないのですが、IPAではスキルレベル2と指定されており、それほど難易度が高くないということなどから、取得するメリットがあるのか気になる方もいるかと思います。
筆者はこれについて、セキュリティについて興味がある方はもちろん、IT業界への就職をこれから目指す方や、業界経験がまだ浅いと感じている方は取得するメリットは少なからずあります。

この記事では、「情報セキュリティマネジメント」を取得するメリット及び取得すべき理由について具体的に解説していきます。


1. 「情報セキュリティマネジメント」を取得するメリット

筆者は、IT業界でシステムエンジニアに従事して現時点(2025年)で約7年になりますが、この過程で「情報セキュリティマネジメント」を含んで10個以上のIT資格を取得し、業務に活かしながら技術力をキャッチアップしてきました。
その経験を踏まえて、主にIT業界の経験がまだ少ない方が「情報セキュリティマネジメント」を取得するメリットについて3つほどあると考えているので、順番に説明します。

1-1. どの現場でも求められる情報セキュリティに関する基礎知識を得られる

まずは、情報セキュリティに関する基礎知識を得ることができることです。
IT技術の進歩は年々増していますが、情報セキュリティに関する脅威も増大しており、IT業界で働く以上、「知らなかった」や「理解が浅かった」では済まされないくらい非常に重要な分野となっています。
このため、それらの知識や技術を学び続ける必要があるのですが、「情報セキュリティマネジメント」の資格では、それらの基礎知識が網羅的に出題されており、合格に向けて学習を積み重ねることで基本的な内容から理解することができます。
従って、IT業界でこれから働き始める方や、業界経験が浅くて情報セキュリティの分野の知識の習得状況に不安がある方は、この資格を勉強して基礎知識を身に付けていくことがおすすめです。

1-2. セキュリティ分野に関する知見を業務で発揮できる

2つ目は、セキュリティ分野に関する知見を業務で発揮し、評価を上げることができることです。
例えば、システム開発業務において、「クロスサイトスクリプティング」などの脆弱性を悪用した攻撃が存在していて、悪意のあるスクリプトを埋め込まれて個人情報流出などのリスクがあり、入力値の妥当性検証や出力値の無害化の徹底が必須であることを本資格の学習の過程で理解しておくことで、実際の業務において経験が少ない状態でも脆弱性を生み出さないプログラム開発をすることができます。
また、ネットワークなどのインフラ領域でも、一般的に予約されているポート番号は何で、それをそのまま使うと悪意のある通信が紛れ込まれやすいから、別のポート番号を使用することで通信におけるセキュリティを強化できる、という点を理解しておくことで、通信許可設定の検討などの業務において活きてきます。
これらの知識は、日ごろから学習していないと有識者から教わるしかないのですが、「情報セキュリティマネジメント」を通じて網羅的に学習をしておくことで、他のメンバーに比べて一段階以上セキュリティの観点で望ましい成果を作ることができます。

1-3. 資格取得で得られた知識が、より高度な資格を目指すための基礎となる

3つめは、より高度な資格を目指すための基礎となることです。
現場業務やハイレベルな資格取得にチャレンジする際は、どうしてもそれまでに勉強をして身に付いた知識・技術をベースとして高難易度のものを身に付ける努力をすることになります。
その場合、基礎の定着が甘い状態に比べて、資格取得などを通じてしっかり基礎知識を身に付けた状態の方が、高いレベルの技術の習得をスムーズに行うことができます。
「情報セキュリティマネジメント」もその例外ではなく、例えば以下のように基本情報技術者と合わせて取得することで、セキュリティ分野への知見を強化したうえで応用情報技術者の学習に取り組み、合格を実現したらそのまま情報処理安全確保支援士の学習へ進む、といった形でどんどんステップアップすることができます。

test pic

このように、情報セキュリティマネジメントの資格取得が、より高度な資格などの知識習得のための基礎として、今後のキャリアに大きく貢献していきます。


2. 「情報セキュリティマネジメント」を取得するべき理由

ここまで、情報セキュリティマネジメントを取得するメリットについて解説しました。
ここで改めて、メリットを踏まえた情報セキュリティマネジメントを取得するべき理由についてまとめます。

2-1. セキュリティに関する基礎知識を強化するため

1つ目は、セキュリティに関する知識を強化するためです。
例えば基本情報技術者においては、科目Aにおいては20問中2問程度(約10%)、科目Bにおいては大問6問中1問しか出題されないのに対し、情報セキュリティマネジメントでは科目Aにおいては12問中8問程度(約80%)、科目Bにおいては大問3中すべてがセキュリティ関連の分野であるので、基本情報技術者のみを取得している状態よりも必然的にセキュリティに関する基礎知識を強化することになります。

【参考】令和6年春の基本情報技術者試験の出題一覧(https://www.fe-siken.com/kakomon/06_haru/)
FE①

FE②

【参考】情報セキュリティマネジメントの出題一覧(https://www.sg-siken.com/kakomon/06_haru/)
ism

従って、基本情報技術者のみ取得している状態だとセキュリティ知識が弱い状態がまだ続いている可能性があるので、情報セキュリティマネジメントを取得してより知識を強化すべきです。

2-2. よりセキュアな業務や成果物の作成に貢献するため

2つ目は、よりセキュアな業務や成果物の作成に貢献するためです。
セキュリティに脆弱な状態で成果物を作成することは当然許されないのですが、例えば開発業務などはプログラミングの技術力が身に付いてくれば習得済のセキュリティの知識が少なくても業務を進めること自体はできてしまうので、セキュリティ関連の技術はより意識的に習得して現場で活かしていく必要があります。
これを実現するための基礎知識を習得する手段として、網羅的に習得することが可能な「情報セキュリティマネジメント」の取得は有効であり、セキュリティ関連の知識が甘いと感じている方はこの資格を取得して知識を強化していく必要があります。


3. さいごに

「情報セキュリティマネジメント」を取得するメリット、及び取得すべき理由について解説しました。
主にIT業界の経験がまだ浅い方向けにはなりますが、資格取得を通じてセキュリティ知識が身に付き、よりセキュアな成果物の作成につなげたり、より高いレベルの知識習得のための基礎になったりと、長期的なスキルアップやキャリアアップにつながるメリットはあります。

ここまでお読みいただいて、受験したいと思った方はぜひ積極的にチャレンジしていただけますと幸いです。

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