18下期 Linux基礎勉強会レポート Vol.2

benkyokai

benkyokai


1.今回のテーマと内容

今回のテーマは、「Linux OSについて」「Linuxの機能と役割」「Linuxの現場での使われ方(コマンド基本操作/ログの見方等」「そのほか便利ノウハウ」です。
Linux OSってそもそも何?」「Linuxってどのような機能や役割をしているの?」「実際にLinuxに関わる業務に携わってるけど、正直Linuxよくわからない・・」「以前触れていたことはあるけどブランクが・・」「既にLinuxに触れることには慣れているけど、LPI-JAPAN主催の資格取得を目標にこの半年頑張りたい!」等々Linuxに対する受講生の想いは様々です。
ただ共通して言えることは、「Linuxをしっかり学びたい!」という想いの強さ! それらに応えようと今回も講義を始める前から担当講師は「既に心が熱く煮えたぎった」状態。 今回も熱血指導ぶりがいかんなく発揮されることでしょうね。
では、今回のコンテンツをご紹介します。 皆さん「Linuxの基礎知識とても大事です!」。しっかりと学びましょう。

1-1.Linux OSについて

Linux OSとはそもそも何でしょうか?」。担当講師はいきなりこのように切り出します。 「えっ・・?」と戸惑い顔の受講生。そこで最初に、担当講師はWindowsとの違いを交えながら次の通り説明を始めました。
Windowsはマイクロ社にお金を払い使わせてもらっている。つまり、PCを購入した時から既にインストールされてはいるけど、無料ではない。購入時に料金が上乗せされている。これに対してLinuxはオープンソース(無料)であるということ。これらが最大の違いです!」。 ただ、この説明だけでは「フーン・・。だから?」という半信半疑な表情を浮かべる受講生が大多数。

そこで担当講師はこのように話を続けます。「今回学ぶLinuxは、元々はUNIXというOSを基に開発されたもので、UNIXは安定性・信頼性にも優れており、不具合や障害も起こりにくいというメリットがあることから、昔からサーバーとして使われてきました。セキュリティ的にも優れております。ただしUNIXの場合ライセンス費用が掛かります。 そのためUNIXで信頼性の高いシステムの導入・保守・運用をしようとすると、どうしても費用が高くなってしまうという課題がありました」。 

それでもまだ、「Linuxというものが何か?何故現在多く使われるようになったのか?」についてはまだピンとこない様子の受講生。そこで次にLinuxについての特長を話します。

Linuxも、“安定性・信頼性”という長所を持ち合わせています。セキュリティ的にも充実してます。そこまではUNIXと同じです。ただし何が違うのか?それはオープンソース(無料)であるということ。そのためLinuxを使うことで“安定性・信頼性”を保ちながらも、コスト的にも安く抑えることが出来るという点で、現在ではUNIXに変わりLinuxのシェアもとても高くなっております。皆さんもLinuxを学ぶことで、現場で活躍するチャンスがより増えるので頑張りましょう!」とのこと。

ここまでの話で、受講生達も「何故Linuxが現在数多くの現場で使われるようになったのか?」という背景もわかり、「Linuxを学ぶ目的意識」も高まったようです。

補足として、担当講師はWindowsLinuxそれぞれの「用途やメリット・デメリット」「Linuxサーバー上でどのようなソフトウェアが利用されるか」についてもスライドを交えて、受講生がノートをとるスピードにあわせて、さらにゆっくりと解説を進めるのでした。

Windows系サーバーOSLinux系サーバーOSのメリット・デメリットと用途(テキストより抜粋)

Linuxサーバーで使われるソフトウェア (テキストより抜粋)

Linuxサーバーで使われるソフトウェアはどれも信頼性が高くなくてはいけないもの。
この説明を聴いた受講生たちは一様に、「あー。なるほど!」「それ、聴いたことある!」という表情となり、普段言葉だけは聴いたことはあった「apache」や「postfix」といったソフトウェアが、「だからLinuxサーバーで使われるのか!」「Linuxサーバー上でこんな用途・場面で使われているのか!」ということまで理解できたようで、納得顔に早変わり!「うんうん」と頷きながら説明を聴くのでした。

担当講師は最後に各サーバーの利用イメージを紹介。Linuxの利用用途だけでなく、紹介した各サーバーの構成イメージ」までも、スライドを有効に活用しながら理解させようとしておりました。第2回目講座の掴みはバッチリのようですね! 

③各サーバーの構成イメージ (テキストより抜粋)

1-2.Linuxの機能と役割

Linuxって何?」で講義の掴みを得た担当講師は、「Linuxの機能と役割」へ講義を進めていきます。最初に「マルチユーザー/マルチタスク機能」について説明に入ります。

・マルチユーザー機能→複数の利用者で使用できる機能
・マルチタスク機能→複数の要求を同時に処理出来る機能

先ほどの「Linuxとは?」の説明を既に聴いているからか、受講生たちも「それはそうですね。」というような余裕そうな顔。ところが、「カーネル」というLinuxの構造を司る機能についての説明を始めると途端に「戸惑いの表情」へと早変わり。しかしそんなことは百戦錬磨の担当講師は想定済み。スライドを交えながら解説を進めます。
Linuxの基本的な構造として、中心にカーネル(核)と呼ばれるプログラムが存在します。主な役割は以下の通りです。そしてこのカーネルを「シェル」「カーネルモジュール」「アプリケーションプログラム」という構成要素が取り囲んでます。カーネルを介して「Linux上で起動するプロセスやCPU/メモリ等のリソース管理」「データの入出力」「デバイス管理」を行ってます。カーネルの存在のお陰で私たちはLinuxを使うことが出来ているんです!

①カーネルの役割(テキストより抜粋)

②カーネルの構造概念図(テキストより抜粋)

「カーネル」という概念は受講生にとっても非常にとっつきにくいものではありますが、担当講師も若い頃に理解するのに苦労をした単元。その点も理解をしており、なるべくわかりやすく説明しようとする担当講師の工夫が垣間見えました!

そしてLinuxの機能として大事な考え方。 そう!Linuxはコマンドを使って操作をします。その時に切っても切り離せないこと。「ディレクトリ構成とパスの考え方」です。 これを把握できないとLinuxでは何もできません。しっかりと学びましょう! 「ルート(/)を頂点とした階層構造でディレクトリが構成されます。そしてLinuxサーバー上で、ファイルがどの位置に存在するかをスラッシュで区切ってパスを表記します。ここ大事ですからしっかり覚えてください!」。Linuxの基礎を受講生にどうしても理解させたい講師の声も一段と力強いものとなります。その気迫に圧倒される受講生たち。ノートを取りながらも、「講師の説明を聴き逃すまい!」と受講生たちも必死な表情になるのでした。

最初にスライドを交えて、「Windowsにはフォルダってありますよね?例えばCドライブのすぐ直下に”Windows”というフォルダがあると思います。考え方は一緒で、Linuxの場合はルート(/)を起点にしてディレクトリを構成するんです」。
Linuxの階層構造について「Windows」のケースを例にしながら説明する講師の話に「ふむふむ!」といった表情の受講生たち。続けて各ディレクトリの名前と用途の説明に入ります。普段業務などで使っているためか「名前だけは知っている」というコメントも数多く聞かれましたが、詳しい用途や目的までは知らなかったためか、「へー。そうなのか・・」という表情とともに「新たな発見や気づき」を得られた喜びに溢れる受講生たちでした。

③ディレクトリ構成(テキストより抜粋)

④ディレクトリ名と各ディレクトリの用途(テキストより抜粋)

そして、次は「絶対パス」「相対パス」の考え方。特に「今自身がどのディレクトリにいるか」についての意識はLinuxでの作業をする上で非常に大切です。講義スライドを交えて説明を続けます。

・絶対パス→ルートディレクトリを起点としてファイルやディレクトリのパスを表現する。
・相対パス→カレントディレクトリ(現在、自分が位置しているディレクトリ)を起点としてファイルやディレクトリのパスを表現する。

⑤パスの考え方_絶対パスと相対パス(テキストより抜粋)

講師はカレントディレクトリの説明をする過程でこんな話を受講生たちに語り掛けます。「仮にカレントディレクトリが“/(ルート)だとします。そこでrmコマンドを使うとどうなりますか? ”/(ルート)“は頂点となるディレクトリだから、そこで削除するとシステム全体のファイルを削除することになり、Linuxサーバー全体を破壊することにもつながります。そのため”カレントディレクトリ“に対する意識はとても重要なんです!」と力説する担当講師。カレントディレクトリへの意識が足りないと、最悪システム破壊にもつながりかねないリスクを聴いて、受講生たちは引き締まった顔に変わりつつも、「Linuxに関わるエンジニアとしての大切な心構え」も学ぶことが出来てよかったですね!

しかしまだまだ講義は前半戦です。続いて「ログの出力設定」についての説明に入ります。担当講師はここで「皆さんは、Linuxサーバー上でログが出力されることはご存じだと思います。しかしそれってどんな仕組みで出力されるのでしょうか?」と受講生たちに問いかけます。 一様に呆気にとられたような表情の受講生達。しかし担当講師は「いえいえ。その仕組みを学ぶのが本基礎勉強会。今まで知らなかった?それはいいんです。それよりもこれからしっかり覚えましょう!」とタイミングよく受講生たちを勇気づけます。「Linuxサーバー上でログが出力されているのはご存じだと思います。その仕組みとなるのが、/etc/syslog.confです。この設定ファイルに“出力させるサービス”“出力させるレベル”“出力先ディレクトリ”を指定することで私たちが業務で使っているログが出力されているのです!」と、実際の設定内容をもとに説明を加え、「へー。知らなかった!」という驚きとともに、「何故そうなっているのかを知ることが出来た!」という満足感溢れた表情へと変わっていくのでした。

⑥/etc/syslog.confのデフォルト設定(テキストより抜粋)

さて、上記は/etc/syslog.confのデフォルト設定です。どのログがどのディレクトリに出力されるのでしょうか? 答えは「Linux基礎技術勉強会」に参加頂くことでしっかり学ぶことが出来ます。是非とも参加してみてくださいね!

1-3.Linuxの現場での使われ方(コマンド基礎操作/ログの見方等)

さあ、講義も佳境となります。今回のメインとなります。「コマンド操作/ログの見方」についての講義です。おそらく今回の受講生たちもこれを聴きたくて本講座に参加したことでしょう。「待ってました!」とばかりの表情。早速担当講師は「基本操作」に使うコマンドから順次紹介をしていきます。しかしながら、時がたつにつれ受講生たちの表情は「まだあるのか・・」という表情。それもそのはず!基本操作に使うLinuxコマンドと一口に言ってもたくさんあります。今回の第2回講義だけでも以下の項目を扱います。

・基礎操作その1  ログイン操作
・基礎操作その2  rootユーザへスイッチ
・基礎操作その3  ファイル閲覧系1catmoreless各コマンド)
・基礎操作その3  ファイル閲覧系2headtail各コマンド)
・基礎操作その4  ディレクトリ操作(cdmkdirpwd各コマンド)
・基礎操作その5  ファイル表示(ls各コマンド)
・基礎操作その6  ファイル操作(cpmvrm各コマンド)
・基礎操作その7 システム管理系1psdftop各コマンド)
・基礎操作その8 システム管理系2shutdownコマンド)
・基礎操作その9 システム管理系3serviceコマンド)
・基礎操作その10 NW管理系1ifconfignetstat各コマンド)
・ログの見方(messagesmaillogcron各ログの閲覧)
・ファイルやディレクトリのオーナと権限(chownchmod各コマンド)

いやー、これは確かに凄い!でもこれだけのコマンドを理解出来れば「Linux現場ですぐに活用できる」ことは請け合い! 担当講師も「使える知識」を身に付けて欲しいと渾身の説明! しかしこれだけの数がありながらも「一人一人がノートをとるスピード」にもしっかり配慮し、適宜受講生に指名をしながら考えさせる進め方をしておりました。お見事です!

受講生のノートにも重要事項がびっしり! ボリューム感盛りだくさんですがこの内容をしっかり復習し、自分の知識とすることが出来たら現場で活用できることは間違いなし! 受講生も多少ノートをとることが大変そうでしたが、必死に講義に食らいついて「何とか自分のものにしてやる!」という意気込みが筆者にもひしひしと伝わってきました!

以下はテキストと講義用ノートの一部抜粋。すべてをここで紹介することは難しいですね! 残りはLinux基礎勉強会へ参加することでLinuxの基本的なコマンドをしっかり学べますよ!もちろん担当講師の熱い説明も聴けること間違いなし。是非とも参加してみてくださいね!

①各コマンド紹介スライド(テキストより一部抜粋)

②講義用ノート(テキストより一部抜粋)

1-4.その他便利ノウハウ

2回目の勉強会もクライマックスに突入。百戦錬磨の担当講師の経験から得られた知識を「受講生が現場業務に携わる際にも役立ててほしい」という想いが伝わります。
「先ほどのセクションで紹介したtailコマンドですが、こんなことが出来るんです! “-f”というオプションを使うと、最新のログをリアルタイムに閲覧できるんですよ!便利だと思いませんか?」と受講生に問いかけます。しかしそれだけにはとどまりません。担当講師も微笑みながら続けて、「それだけではないですよ! あるコマンドを活用すると“特定のキーワードのログだけ”を閲覧することだってできるですよ。grepコマンドって言うんです。こんな感じで使うととても便利ですよ」と紹介する担当講師の言葉に、受講生たちは一様に「へー、すごい!知らなかった」という表情に。Linuxコマンドの凄さをまざまざと実感する受講生。最後にRedHat系バージョン7以降でプロセスを停止する時のコマンドである「systemctl」の概要を紹介し、2回目の講義は終了となりました。

2時間必死にノートを取り続けた受講生たちはさすがに「疲れたな・・」という表情を浮かべつつも、多くのことを学べた充実感にあふれた表情を浮かべておりました。

しかし、これだけでは終わりません! ネットワーク基礎技術勉強会同様に、Linux基礎技術勉強会も「毎回の講座終了後」に宿題が待っております。2時間の講義内だけでなく、受講後も手厚いフォローを受講生にする担当講師。「20人全員の宿題の添削大変では?」と思うかもしれません。しかしそこは百戦錬磨であり慣れたもの。「受け取り次第至急返却します!」という熱い言葉を受講生も信頼の想いを寄せるのでした。
次回で早くも前期最終回ですが「受講生全員合格」を目指す担当講師の心は熱く燃え上がらんばかりで「2時間の講義で喋り続けての疲れなぞどこ吹く風」の表情を浮かべて受講生たちが帰宅する背中を熱いまなざしで見守るのでした。


2.次回予告

最終回となる第3Linux基礎勉強会は「過去2回分の復習」「Linuxの使い方(コマンド操作続編)」「システム管理に必要な応用的知識」「その他便利ノウハウ」について講義します。最終回ということで応用的な内容にも踏み込みます。そして最後の約1時間で本講座の総決算となる「検定試験」です。90点を取ることで合格となります。ここまで頑張ってきたのです。是非とも合格の栄誉を勝ち取れるように頑張りましょう!


3.受講者の声と評価

今回の参加人数19、辛口の受講者アンケートでは、満足度の平均が「92.4点」でした!
「基礎の中でも知らないこともあったので、復習して現場で使える知識にしていこうと思いました。」
Linuxを勉強する上で重要なポイントを分かりやすい説明で学ぶことができた。」
「どんなときにどのコマンドを使えばよいか、理解できた」
「初心者向けでとても分かりやすい説明だと感じました。」
など、多くの評価を頂きました。

「最終回に向けて手厚いフォローと、受講生のためにもより充実した講義をするんだ!」と担当講師は更なる意気込みを語っておりました。「熱い」ですね!


4. 今回の勉強会で伝えたい事

今回の勉強会での学びを通じて、「今回の講義の中で学んだコマンドは是非ともLinuxを使って実際に自分で試してみてほしい!」ということを担当講師は熱く語っておりました。基礎力を学ぶことは大事だということを再三にわたり担当講師は語っておりましたが、やはりそれも「実践ありき」なのです。担当講師も若い頃は「数多くコマンドを実行」し、そして「数多くのログを見て」実環境から多くのことを学びました。

担当講師はこんなことも仰っておりました。「昔先輩から私は“ログとお友達になりなさい”と。本で見るものよりも実環境で出力されるログはいわば“生きた教材”であり、ログをたくさん見ることで多くのものを学べるし、これに勝るものはない。その先輩に教わったことをやったからこそ今がある」とのことでした。やはり「基本」を身に付けるには「実践」あるのみ。そして「何度も何度も反復する」。ここが大切だということです。「学問の道に王道なし」という諺もありますが、「最後には地道な努力を重ねることが出来たものだけ」が技術力を向上させることが出来るのだと思います。経験に裏打ちされた説得力あるコメントですね。
繰り返しですが、地道な努力は少しずつではありますが、必ず身につきますし、いつか「努力はいつか花が咲き、飛躍的な成長」に繋がります!また「良く分からない…」などと諦めずくらいついてほしい。わからないことがあったら「いつでも遠慮なく聴いてほしい」。そのようにも語っておりました。受講生の皆さん。本レポートを読まれた方。経験豊富な担当講師を上手に活用し、基礎を確実に身に付けていきましょう!

私たちは、全てのエンジニアに市場価値を高め自身の望む理想のキャリアを歩んでいただきたいと考えています。もし、今あなたが転職を検討しているのであればこちらの記事をご一読ください。理想のキャリアを実現するためのヒントが見つかるはずです。

『技術力』と『人間力』を高め市場価値の高いエンジニアを目指しませんか?

私たちは「技術力」だけでなく「人間力」の向上をもって遙かに高い水準の成果を出し、関わる全ての人々に感動を与え続ける集団でありたいと考えています。

高い水準で仕事を進めていただくためにも、弊社では次のような環境を用意しています。

  • 定年までIT業界で働くためのスキル(技術力、人間力)が身につく支援
  • 「給与が上がらない」を解消する6ヶ月に1度の明確な人事評価制度
  • 平均残業時間17時間!毎週の稼動確認を徹底しているから実現できる働きやすい環境

現在、株式会社ボールドでは「キャリア採用」のエントリーを受付中です。

まずは以下のボタンより弊社の紹介をご覧いただき、あなたの望むキャリアビジョンをエントリーフォームより詳しくお聞かせください。

公式アカウントLINE限定!ボールドの内定確率が分かる無料診断実施中
公式アカウントLINE限定!
ボールドの内定確率が分かる無料診断実施中