
18下期 CCNA勉強会レポート Vol.3
※本講義は、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言が出される前の3/25に、全員マスク着用、
アルコール手指消毒などの対策の上、開催いたしました。
現在は、社員の安全確保のため、テレビ会議システムを利用したリモート講義に切り替えて開催しています。
1.今回のテーマと内容
2/24にCisco Certified Network Associate Exam (200-301日本語版)
(以降、CCNA:200-301Jと記す)がリリースされました。
前回まで2クラスに分けておりましたが、試験が一本化されたため、今回から1クラスに戻したようです。
講師曰く、今回のテーマは 「相手(CCNA:200-301J)を知ること」 とのこと。
「なぜCCNAの範囲が広がったのか」を知ることで、受講生の学習意欲が変わってくるでしょうか。
では、早速、講義の様子を覗いてみましょう!
2.講義の様子
冒頭、講師から「新型コロナウィルス対策をしっかりして、無事みんなで乗り越えましょう!」という言葉があり、講義スタート。
講師が前面のスクリーンに、以下のアジェンダを映し出しました。
◆前半 座学
- 新範囲・Cisco DNA [30分]
- Wireless LAN [30分]
◆後半 ハンズオン
- Wireless LAN(パケットトレーサー) [45分]
実機操作を楽しみにしていた受講生が多いためか、「あれ?今回は実機に触れないの?」という感じの表情の方もいらっしゃいました。
現在のラボに、無線LANコントローラ(以降、WLCと記す)や無線アクセスポイント(以降、APと記す)がないため、今回は、パケットトレーサー(Cisco Packet Tracer Student)を使用したハンズオンとしたようです。
でも、受講生がパケットトレーサーを使えれば、自宅でもネットワーク構築ができるため、今後の学習が加速します。
実際に、パケットトレーサーを活用して、 CCNA Routing&Switching(以降、R&Sと記す)を取得した受講生が出席していたので、講師が紹介していました。
すると、他の受講生は「なぬっ!? それは使わない手はないな!」という、興味津々な表情に変わりました。
新型コロナウィルス感染対策で外出自粛となり、ラボに来ることができない場合でも、パケットトレーサーを活用すれば、リモート講義でもハンズオンができます。ナイスアイデアですね。
2-1.新範囲・Cisco DNA
新範囲について、Cisco Systems社のサイト、
「CCNA試験 v1.0(200-301)」
「Implementing and Administering Cisco Solutions(CCNA)v1.0」
から、試験概要とトレーニング項目を上から順々に紹介し、新範囲の以下キーワードを見つけると、簡単に紹介をしておりました。
「Wireless」
「WLC、AP」
「Wi-Fi」
「SSID」
「チャネル」
「セキュリティ(WPA、WPA2、WPA3、WPA2PSK)」
「クラウド」
「自動化とプログラマビリティ」
「Cisco DNA Center」
「SDN」
「SD-Access」
「SD-WAN」
「スパインリーフ」
「ノースバウンドAPI、サウスバウンドAPI、RESTベースAPI」
「JSONエンコードデータ」
など
そして、これらすべて、「Cisco DNA」の構成要素を支える技術であることをCisco Systems社の
「Cisco Digital Network Architecture入門」を基に作成したスライドを説明しながら伝えていました。
【Cisco DNAの構成要素】
MOBILE(モバイル)
CLOUD(クラウド)
IoT(モノのインターネット)
AUTOMATION(自動化)
ANALYTICS(分析)
ASSUARANCE(保証)
SECURITY(セキュリティ)
VIRTUALIZATION(仮想化)
MACHINE LEARNING(機械学習)
Cisco DNA Centerのメリットは、ネットワーク運用自動化により移行時間短縮、問題解決に要する時間短縮により運用コストの削減でき、セキュリティ強化などにも効果があることを説明していました。
昨今のネットワークエンジニア不足の課題は、一向に解決しません。ネットワークを自動化することで、人材不足も補える可能性があります。
そのためには、同じエンジニアでも、「Cisco DNA」を理解しているエンジニアが多く必要です。そういったニーズがあるからこそ、今回のCisco認定試験の範囲になったと考えれば、今後のスタンダードですから、プログラマーもサーバーエンジニアも学んでおく必要がありそうですね。
詳細までは説明しきれませんので、自宅でしっかりと読み込んで、ニーズを把握しておきましょう。
2-2.Wireless LAN
続いて、新範囲の中でもボリュームがあり、Cisco DNAの構成要素である、Wireless LANの講義に移りました。
まだ、新範囲の日本語の教科書がないため、「CCNAイージス 第16章 無線LAN」から、概要についてさらりと説明しました。
無線LANとは
無線LAN – IEEE802.1b / IEEE802.1a / IEEE802.1g / IEEE802.1n
無線LAN – チャネルとは
無線LAN – セル範囲と伝送速度
無線LAN – BSS、ESS、BSSID、ESSID
無線LAN – 通信の流れ
無線LAN – セキュリティ
こちらも30分で詳細は説明しきれませんので、自宅で「CCNAイージス 第16章 無線LAN」の内容をしっかりと読み込んでおきましょう。
そして、ようやく、ハンズオンです!
久々の1時間の座学でしたから、お疲れの表情の受講生も見受けられましたが、ハンズオンになると、「待っていました!」という表情に変わった様な印象を受けました。
ラボにAPもWLCも無いため、今回はパケットトレーサーを使用したハンズオンです。APもしくはワイヤレスルータへクライアントデバイスを無線接続する3つのパターン(成功パターン2件+失敗パターン1件)を体験しました。
講師が一手一手説明しながら、無線設定を実演し、受講生が同じ設定を後追いで進めていました。もちろん、受講生一人一人のペースを見ながら、遅れている受講生がいれば、スタンバイ講師がマンツーマンでフォローにあたる連係プレーもありました。
図2-2-1 パケットトレーサー_無線LAN構築画面
図2-2-2 無線AP_設定画面
図2-2-3 ワイヤレスルータ_設定画面
図2-2-4 PC_WLANアダプタ画面
図2-2-5 タブレット_設定画面
受講生の皆さんの飲み込みが早く、3パターンともスムーズに構築と疎通確認ができ、ハンズオンは無事に終わりました。
受講生の皆さん、自宅で何度も何度も繰り返し復習してくださいね。行き詰ったら、すぐ講師に相談し解決しましょう。
若干時間があったので、講義内容の振り返りも兼ねて、講師が入手したCCNA(200-301J)の試験対策問題を3問出しました。講師が問題を読み上げ、受講生が挙手で解答する形式で進めました。数名間違っている方もいましたが、今は全く問題ありません。CCNA:200-301Jの受験時にはこういった問題が出る可能性があるということを知っていただければOKです。
最後は、受講生と講師で協力して片付けを行い、第3回講義はスッキリ終了!となりました。
皆さんお疲れ様でした!
3.次回予告
次回は、4/22に開催予定です。Wireless LANをさらに掘り下げていく予定です。
新範囲を学びつつも、今までのR&Sの範囲について、継続組は忘れてはいけないし、新規組は新たに学んでいかなければなりません。受講生ごとの相談に応じて、課題を増やすことや、追加補講を行うなど、個々のレベルに合わせた、新CCNA試験対策を講じていこうと考えています。
Ping-tで「最強WEB問題集 CCNA (200-301)」がリリースされました。合格体験記も投稿され始めています。
パケットトレーサー、CCNAイージスも併せて活用すれば、合格により近づけると思います。
講師陣でさらに研究を進め、合格への道筋を示し、一人でも多くの合格者を出せるように取り組んでまいります。
4.受講生の声と評価
今回、辛口の受講生アンケートでは、満足度の平均点は「91.1点」を獲得!
受講生からは、
「新制度の試験について、丁寧に説明してくれた」
「パケットトレーサーを使ったハンズオンは初めてで新鮮でした」
「実機と組み合わせて、業務、試験に活かしたい」
「CCNAの新試験範囲に関する情報が得られ、Cisco DNAについて知ることもでき、パケットトレーサーを扱った演習も体験できた」
との評価をいただきましたが、
「内容が難しかったです・・・」
「無線LANの周波数についてもう少し詳しく・・・」
とのコメントもいただいております。
新規組はR&Sの範囲を学習し始めたばかりですし、現場で無線LANの業務に関わっていないと、なかなか、無線LANは難しいと感じると思います。そういった方々のために、今後の講義や宿題などで、フォローしていきます。
また、いつでも質問を受け付けております。追加補講開催についても気軽にご相談くださいね。
受講生の忌憚のないコメントが講師の糧になります。ありがとうございます!
今後もっと工夫してまいりますし、改善にも努めてまいります!
5.今回の勉強会で伝えたい事
本講義でも述べましたが、昨今のネットワークエンジニア不足は、一向に解決しません。
ネットワークを自動化することで、人材不足を補える可能性がある。そのためには、同じエンジニアでも、「Cisco DNA」を理解しているエンジニアが多く必要になります。
そういったニーズがあるからこそ、今回のCisco認定試験の範囲になったと考えれば、「Cisco DNA」がスタンダードとなりますから、ネットワークエンジニアだけでなく、プログラマーにもサーバーエンジニアにも、CCNA(200-301J)は必携の資格かと思います。
一緒に勉強し、CCNAを取得し、いずれ一緒に仕事をしましょう。お待ちしております!
昼散歩のワンショット(講師の職場周辺)
+参考文献+
・CCNA試験 v1.0(200-301)
https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/training-events/training-certifications/exam-topics/200-301-CCNA.pdf
・Implementing and Administering Cisco Solutions(CCNA)v1.0
https://www.cisco.com/c/ja_jp/training-events/training-certifications/training/training-services/courses/implementing-and-administering-cisco-solutions-ccna.html#~course-details
・Cisco Digital Network Architecture入門
https://www.cisco.com/c/dam/global/ja_jp/products/catalog/pdf/DNA_Guide.pdf
・「CCNAイージス 第16章 無線LAN」
https://www.infraexpert.com/study/study11.html
・Ping-t 最強WEB問題集CCNA(200-301)
https://ping-t.com/modules/mondai/index.php?content_id=33