Webエンジニアがやめとけと言われる理由について徹底解説!

Webエンジニアがやめとけと言われる理由について徹底解説!

和田 康宏

和田 康宏

開発エンジニア/新卒6期/ボールド歴4年3ヶ月

Webエンジニアについて、激務だったり将来性が無かったりするなど様々な理由で「やめとけ」と言われることがあります。筆者はWebシステムの開発やテスト、運用などWebエンジニアとして様々な業務に従事しておりますが、この件に関して、事実に基づいた理由ではなく、漠然としたネガティブなイメージなどに引っ張られた「やめとけ」という意見が取り上げられていることが多い、ということを感じています。この記事では、実際の現場で働いたり見聞きしたりしたことと照らし合わせて、Webエンジニアがやめとけと言われることの理由と、それに対する筆者の意見を中心に解説します。これからWebエンジニアを目指そうとしている人が少しでも実態を理解いただき、自身のキャリアプランの参考になれば幸いです。


1.Webエンジニアがやめとけと言われる理由

まずは、何かと理由づけて「やめとけ」と言われがちなWebエンジニアですが、そのように言われる代表的な理由を幾つか紹介します。

1-1.スピード感が求められて激務になりがちだから

Webシステムの開発の現場で、品質を担保しつつスピード感をもって開発することが求められます。それに加えて、急な仕様変更などの予定外作業が発生しても納期は変わらない、などといった事情により、結果的に多忙な日々を送ることになってしまうことがあります。このような状態になり得るということが悪い意味で注目が集まり、「激務だからやめた方がいい」という意見が出てきてしまうようです。

1-2.たくさん勉強が必要だから

Webエンジニアに限った話ではないのですが、高品質な成果物を開発するためには勉強をして幅広い知識や経験を身に付ける必要があります。また、現在主流になっている技術があっという間に時代遅れになり、次々と新しい技術が登場しています。このため、現場で求められる知識・技術の習得や最先端技術のキャッチアップのため、土日祝日も勉強をして過ごすこともよくあります。このことから、プライベートな時間が取れないといったイメージにつながってしまい、やめた方がいいという意見につながっています。

1-3.実は将来性がないと言われることがあるから

Webエンジニアについては実は将来性がないと言われることがあります。これは、AIの台頭などによってプログラム開発が人間以外でもできるようになったため、人間の仕事が減る可能性が指摘されているからです。最近話題のChatGPTもその1つで、質問を投げれば回答をくれたり実際にコーディングをしてくれたりします。このことにより、人間の代わりにAIWebエンジニアの業務の一部を行うことにより、Webエンジニアの需要が徐々に減っていくという見方があります。

1-4.Webエンジニアが増えすぎという見方があるから

Webエンジニアが増えすぎているという意見もあります。これは、プログラミングスクールやChatGPTの登場などにより学習コストが低下したり、未経験者向け転職サービが充実したりしているため、経験の浅いWebエンジニアが業界内であふれてきているという見方があるからです。ただし、この意見については筆者の知る限りは「増えすぎている」を客観的に証明するソースがないので、あまり真に受けない方がいいのではと思っています。


2.やめとけと言われている理由に対する筆者の意見

ここからは、Webエンジニアがやめとけと言われる理由に対して、実際に現場でみてきたことと照らし合わせながら筆者の意見を述べます。

2-1.ほとんどの現場では年中忙しいということはない

まずは激務だからという理由に対して、まるで永遠に忙しい仕事であるかのように言われることがありますが、それは違います。一般社団法人情報サービス産業協会の統計調査(https://www.jisa.or.jp/Portals/0/report/basic2019.pdf?_fsi=S1KQSH3B)によると、Webエンジニアを含むITエンジニアの所定外労働時間は年245時間となっており、月にすると約20時間、1営業日あたり1時間程度の計算です。筆者自身の経験から妥当な数字と思っていますが、多くの案件の場合ずっと毎日1時間程度の残業というわけではなく、リリース時期が近いときなど、案件が山場を迎えると30時間程度残業する時期が12か月続き、それ以外の時期では定時で帰るというパターンが多いです。従って、忙しい状況が1年中続くということはほとんどありません。ただ、何らかのトラブルで多忙な時期が長期間続く現場も稀にあるのも事実なので、それを防いだり早期検知し是正したりする取り組みをしっかり行えている企業を選んでいくことが重要です。

2-2.勉強が必要なのは間違いないが、プライベートと両立は十分可能

既に述べたように、技術のキャッチアップのために多くの時間を勉強に費やす必要は確かにあります。しかし、趣味の時間が全く取れないほど勉強が必要という訳ではありません。筆者の場合、平日は1~2時間、休日は暇な日は4時間程度で予定がある日は1時間程度を自己研鑽に充て、それ以外はプライベートに充てています。それでも計画的に学習すれば資格取得などの自己研鑽における成果を出せております。これは筆者の同僚のエンジニアでも実現できている人は沢山います。このことから、勉強が必要なのは間違いないですが、それでもプライベートとの両立は可能であるというのが筆者の意見です。

2-3.将来性は間違いなくある

Webエンジニアの将来性については、間違いなくあるというのが筆者の意見です。数字的に見ても、IT人材に関する需給調査(https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf)によると、2030年には最大で79万人不足という試算結果が出ているので、需要が多い状態が続いているため将来にわたって仕事は存在すると言えます。また、確かにChatGPTなどのAIサービスが登場していますが、実際のコードを書く仕事が根本的になくなる状態には程遠いですし、Webエンジニアに求められるユーザーとの折衝やシステム全体の設計のスキルがAIに代替されるというのは考えにくいです。従って、Webエンジニアの将来性は間違いなくあると言えます。

2-4.人気な職種だが、努力次第でチャンスは十分にある

Webエンジニアが増えすぎているという理由について筆者の意見を説明します。2-3で述べた通り79万人不足するという試算結果が出ており、増えるどころか足りていない状況が続くと言えるので、増えすぎているからやめとけという意見は本質的ではありません。ただ、Webエンジニア=プログラミングというイメージがあり、さらに手に職をつけられるというイメージがあるため、未経験でエンジニアを目指す方々にとってWebエンジニアが人気な職種になるのではないかと思います。それでも、実際に働いて感じることは、技術力と人間力を身に付ける努力次第で自分が働きたい案件で働くことは十分に可能だということです。経験が少ないエンジニアがベテランエンジニアより高評価を得ることも実際に見てきましたので、たとえ人気な職種で競争が激しくても努力次第でだれでもWeb開発の現場で信頼を獲得し評価を得ることは可能と言えます。


3.本当にWebエンジニアはやめておいた方がいい人はどんな人か

これまではWebエンジニアがやめとけと言われる理由と、それに対する自分の意見を説明しましたが、Webエンジニアが誰にでも勧められるかというとそれもまた違います。本章では、本当にWebエンジニアがやめといたほうがいい人はどのような人かについて説明します。ただし、実際に始めてみたら価値観が変わることもあり得るので、今現在の価値観ではなく自分のなりたい姿と照らし合わせながら、やめた方がいいのかを考えることをお勧めします。

3-1.勉強が嫌いな人

既に述べたように価値の高いWebエンジニアになるには沢山勉強をする必要があるので、それがそもそも好きではない人はやめておいた方がいいです。どの職種のエンジニアでも勉強は必要ですが、Webエンジニアにおいては、例えばWeb画面の開発で使われるJavaScriptをはじめとして、TypeScriptReactVueなど非常に多くの言語やライブラリに関して学習が必要で、他のあらゆる分野と比べても新技術の登場や流行の変化が速いです。ただ、やっていくうちに意外と勉強が好きになることもあり得るので、現状苦手意識がある方は、まずは簡単なIT関連の参考書や記事を毎日15分ずつ読んでみて、そのうえでもっと勉強を続けられそうかを考えてみるとよいかと思います。

3-2.コミュニケーション力が低く、向上させる意欲がない人

WebエンジニアはプログラミングなどでPCに向かって黙々と作業をしていればいいのではなく、ほかのチームのメンバーやユーザーとのコミュニケーションが欠かせません。例えば、役割にもよりますがエンドユーザーなど様々なステークホルダーとの仕様検討などで頻繁に非エンジニアとの会話も発生しますし、チーム間、メンバー間の情報や問題共有、意見交換も日ごろの業務で必要になります。そのような業務中の会話でいかに質の高いコミュニケーションができるかがプロジェクトの成功確率を大きく左右します。このため、他の人の意見や立場をくみ取り、自分の意見を適切な伝え方で伝えるコミュニケーション能力を向上させることも重要なスキルの1つです。従って、人と関わりたくないからエンジニアを目指すといったことはおすすめしません。

3-3.好奇心が薄い人

勉強の意欲にもかかわってきますが、新しい技術の習得にチャレンジしたいというチャレンジ精神や好奇心が薄い人は、それらを身に付ける努力が大きな負担に感じてしまいます。だからと言ってその努力を怠ってしまうと自分が身に付けている技術が時代遅れになってしまうので、Webエンジニアとして生き残るのが難しくなってしまいます。したがって、好奇心が薄い人がWebエンジニアを目指すのは正直厳しいのではないかと思います。

3-4.大雑把な人

Webエンジニアの仕事は、プログラミングなどのクリエイティブな仕事もありますが、要件定義からテストに至るまで細かい気配りが必要です。例えば設計においてもリスクや欠陥の有無や拡張のしやすさなどの多角的な観点で細かく考え抜くことが求められます。従って、大雑把な性格でそれを改善しようとしない人は、仕様の検討が甘い段階で考え抜くことを妥協してしまい、プロジェクトにおいて高い評価を得られることはないので、そのような人はやめておいた方がいいかと思います。


4.Webエンジニアが向いている人はどんな人か

ここからは、逆にどのような人がWebエンジニアに向いているのかについて解説します。簡単に言うと、やめておいた方がいい人とは逆の価値観を持っている人になりますが、それぞれについて詳しく説明します。

4-1.勉強が好きな人

ここまで読んでいただいた人はご理解いただけるかと思いますが、勉強が好きな人は確実に向いています。Webエンジニアは、フロントエンドやバックエンド、Webサーバやネットワークなどの様々な分野の学習が必要なので、勉強が好きな人であればたとえ多くの内容を勉強することになっても楽しく取り組めると思います。勉強したことが品質の高い成果物の作成につながると非常に大きなやりがいを感じることができます。

4-2.コミュニケーション能力が高い人

技術力を身に付ける努力はもちろん必要ですが、コミュニケーション能力が高い人もWebエンジニアに向いていると言えます。すでに述べたように相手の意図を正しくくみ取り、自分の意図をしっかり伝えられることが大変重要なので、それらが得意な人であればプロジェクト内で周囲にいい影響を与えることができます。したがって、現状全く違う業種で働いていても、そこで培ったコミュニケーション能力はWeb系の職種に就いても活かすことができます。

4-3.何事にも好奇心が旺盛な人

好奇心が旺盛な人もWebエンジニアは大変おすすめです。好奇心を原動力として、技術のキャッチアップのための学習意欲もそうですが、より品質の高いコードを追求していくなどの現場で高いパフォーマンスを発揮することにもつながります。このことから、好奇心が旺盛な人はやりがいを感じながらWebエンジニアの業務に取り組める可能性が高いです。

4-4.細かい気配りができる人

すでに述べましたが、細かい気配りができるかどうかはWebエンジニアの業務において大変重要です。Webエンジニアの業務において細かい気配りができるようになると、普通に業務をこなしていては気づけない潜在バグの原因に気づけたり、より品質の高い設計を考え付いたりするなどをして、現場から高い評価を得られる可能性が高いです。従って、細かい気配りができる人はWebエンジニアに向いていると言えます。


5.活躍するWebエンジニアになるための企業の選び方

最後に活躍するWebエンジニアになるための企業の選び方について解説します。Webエンジニアがやめとけと言われる理由が必ずしも正しい訳ではないことは説明しましたが、企業によってはWebエンジニアとして就職すべき企業とそうでない企業は存在するので、望むキャリアを手に入れるためには環境選びがとても重要になってきます。ここでは、そのためのヒントを幾つか紹介します。IT業界については自社開発やSIerSESと業態が様々がりますが、ここではどの業態でも必須の観点を説明します。

5-1.チャンスが多い環境であるのかを見極めること

活躍するWebエンジニアになりたければ、やりたい業務に従事できるチャンスが多い環境であるかを見極める必要があります。そうしないと、Web系の案件の希望を出してもそうでない仕事ばかり任されてしまうので、望んだとおりのキャリアは歩みにくいです。少し業態別の観点を説明すると、自社開発企業であれば、自社のプロダクトがどれだけ市場で売り上げ拡大しているのかとか、どのような技術が求められるプロダクトなのかとかをチェックすべきですし、SIerであればWeb系のどのような案件をどれだけ請け負っているのかとか、どのような技術に強みがあるのか注意する必要があります。SESであればエンジニアの希望を聞いてくれる体制や、その案件を獲得する営業力の強化にどれだけ力を入れているのかが重要な観点になるかと思います。

5-2.評価制度が明確であること

単純に経験年数のみで給料やアサイン先を決める企業なのか、業務の取り組みや自己研鑽の成果を明確に評価する企業なのかは、業態に関係なくエンジニアのキャリアにとってとても大切です。多くの時間を勉強に費やたり、現場の問題解決に貢献したりした場合、それが評価につながるか否かでモチベーションに大きな差が出ます。評価制度が整っていれば、日ごろの努力やその成果が評価につながり、また新たに努力を重ねて評価を獲得することを繰り返しながらスキルアップを実現できます。従って、評価制度が明確であればより価値の高いWebエンジニアになれる可能性が上がるので、そのような制度がどれだけ整っているかを確認する必要があります。

5-3.現場状況をしっかり管理する体制がとれていること

現場状況を正確に管理する取り組みが、会社としてどれだけ徹底できているのかもとても重要な企業選びの観点です。現場での労働時間はもちろんのこと、人間関係や仕事内容など諸々のプロジェクト内で発生した問題を現場任せにせずに会社として迅速に検知して対処できているかが、健全に仕事に取り組むうえでとても大切になってきます。想定外の工数が発生してしまっているなど、エンジニアだけではどうしようもない問題が発生した際にそれらを管理する仕組みがないと困ってしまうので、どのような体制がとれているのかを確認することがおすすめです。


6.さいごに

Webエンジニアがやめとけと言われる理由やそれに対する筆者の意見、向き不向きや企業選びの観点について解説しました。ここまでお読みいただいて、必ずしもやめとけと言われる理由が正しいものではないことがご理解いただけたのではないかと思います。Webエンジニアに対して漠然と不安を抱いていた方が、少しでもその不安の払拭につながれば幸いです。ネガティブな内容を耳にしたとしても、それを鵜吞みにせずになるべく事実をベースとして判断するようにしましょう。多少の向き不向きはありますが、努力次第でだれでも活躍するWebエンジニアになれるチャンスはあるので、興味があるのであれば是非目指してみてください。

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