インフラエンジニアはやめとけ?やめておけと言われてしまう4つの理由
「インフラエンジニアは給料が安い?」「トラブル対応があり残業時間が長いって聞いたんだけど・・・」「休日出勤や夜勤があり、なかなか休めないらしいってほんと?」こういった理由でインフラエンジニアはやめとけと良く言われてますが、実際はそんなこと全然ありません。
自分は建築業界から未経験でIT業界に入り、テスターやプログラマーとして働いてからインフラエンジニアになりました。そんな自分は「インフラエンジニアは全然あり」と思います。
実際に働いてみると残業は月0~20時間程度、休日出勤は年数回程度(振休あり)とネットで言われるほどひどくありません。
この記事ではインフラエンジニアはやめておけと言われる4つの理由、そして実際に働いて分かったインフラエンジニアのメリットからインフラエンジニアが天職な人のタイプ、就職で失敗しない会社の選び方を解説していきます。
目次
1.インフラエンジニアはやめておけと言われる4つの理由
私たちの生活になくてはならないITインフラを支えるインフラエンジニア。なぜ、そんなインフラエンジニアがやめてとけと言われるのでしょうか?
1-1.緊急時のトラブル対応がある
インフラエンジニアに付き物なのが緊急時のトラブル対応です。たいていの現場はトラブルがあってもバックアップなどの冗長構成をしているのですぐお客様やユーザーに影響が出ることはありません。しかし、バックアップが正常に動いてるかの確認やトラブルの原因調査、再発防止を実施をするために日常タスクとは別に突然やる仕事が増えてしまいます。バックアップの正常確認のポイントやトラブル原因の調べ方に慣れていればスムーズに処理が出来るのですが、経験が浅いうちはどうしてもこういったトラブル対応はストレスになってしまいます。
1-2.リモートワークがやりづらい
セキュリティの問題でリモートワークが出来ないという現場があります。インフラエンジニアの仕事は基本的にお客様のネットワークの中に入っての作業になります。多くの会社ではセキュアルームという入退室が管理された、自由にインターネットへ接続出来ない部屋があり、そこからお客様のネットワークに専用回線で接続するというような手法を取っています。そのため、自宅からリモートワークではなくわざわざ会社に出社しなければいけないんですね。。。
1-3.休日出勤や夜勤がある
インフラエンジニアの仕事は運用だけではなく、保守・改修作業も業務内容です。サーバーリプレース、OSのアップデートといった作業をする必要が出てきてます。問題なのはこれらの作業をいつするのか?ということです。
平日の日中はお客様の業務で使用しているので、OSのアップデートに伴うサーバーの再起動なんて出来ません。そうなってくると作業が出来るのは必然的に休日や夜間といった、普通の人が作業してない時間帯になります。もちろん、毎週必ず休日出勤や夜勤がある!という訳ではないのですが、休日出勤や夜勤を絶対にしたくないのであればインフラエンジニアはやめておいたほうがいいでしょう。
2.本当にやめとけ?実際に働いて分かった、インフラエンジニアの真実
先ほどさんざんインフラエンジニアをやめておいたほうがいい理由を書きましたが、それらを上回るメリットがインフラエンジニアにはあります。
2-1.仕事が安定していて、将来性がある
インフラエンジニアは非常に安定しています。現代においてPCやスマホを持っていない人はほぼいません。そして、PCやスマホの中にはアプリが入っており、そのアプリを動かす土台を作るのにインフラエンジニアは欠かせません。また、多くの会社は業務を効率化、自動化するために様々なツールを導入しています。こういったツールを開発、維持する時に使うサーバやネットワーク設定、データベース設定、各種ライセンス管理は誰がするのか?そう、インフラエンジニアです。実際、インフラエンジニアも含めたIT人材は不足しており、今時点ですら人が足りてない状況です。
IT人材の「不足数」(需要)に関する資産結果<https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf>
私たちの生活に人知れず関わっているインフラエンジニアの仕事が無くなることは考えらず、安定しているお仕事といえます。
下記記事に年収なども詳しく掲載しておりますので是非参考にしてみてください。
2-2.比較的残業は少なめで、休みが取りやすい
インフラエンジニアはトラブルがあった時はどうしても残業が多いですが、逆にトラブルがなければ残業が少なく、定時で帰れます。そして、トラブルがあった際はたいてい同じトラブルが発生しないように対処をするものです。最初こそ残業が多かったとしても、段々とトラブルに取られる時間が減るので、最終的にインフラエンジニアは残業が少ない分類になります。サーバーリプレース、OSのアップデートの際に休日出勤・夜勤が必要だと言いました。ただ、これは毎週・毎月あるものではありません。
サーバーリプレースが発生するのは2~5年に1回、最近ではOSアップデートはスクリプト等で自動化しているため、人が手を動かすのはアップデート後の動作テストなので丸一日休日出が潰れるということはありません。そのため、過度に休日出勤や夜勤の心配をしなくても大丈夫だと思います。
2-3.幅広いスキルが身についた
インフラエンジニアが使うスキルはとても幅広いです。
- Windows、Linux、UnixなどのサーバーOSのスキル
- ルーター・スイッチといったネットワークの知識とスキル
- AWSやAzureといったクラウド関係の知識とスキル
この他にも設計からセキュリティ、ミドルウェア、ストレージ、バッチファイルやシェル、仮想化といった幅広いスキルが必要になります。そしてこういったインフラエンジニアのスキルはなかなか廃れることはないので一度身に着けてしまえば長く使え、自分の市場価値を高めてくれます。
2-4.クラウド化によってリモートワークも可能
「1-2.リモートワークがやりづらい」ではセキュリティの関係でリモートワークが難しいという話をしました。しかし、クラウド化によって自宅から会社にVPNを使用して安全に接続できるサービスが増え、セキュリティ問題が解決しつつあります。さすがに全ての業務をテレワークで行うのは無理ですが、こういったサービスのおかげでインフラエンジニアもテレワークをすることが可能です。自分も月に3・4回程度の出社で、後はテレワーク環境で働いています。
3.後悔する前に知っておきたい!インフラエンジニアをやめておくべき人の特徴
どんな仕事にも向き、不向きというものがあります。その中で、実際にインフラエンジニアとして働いてみてこういう人はやめておいたほうがいいな・・・と思う人の特徴を紹介します。
3-1.地道な作業が苦手
インフラエンジニアは裏方的で地味な仕事です。設計書とにらめっこしパラメータ通りに構築したり、設定した箇所をキャプチャーし設計書通りに入力出来てるか二重チェックするなど地味な作業がてんこ盛りです。当たり前にあるものを当たり前に使えるようにする仕事なので、あまり褒められることもありません。。。表舞台に立ったり、注目を集めたい人には不向きだと思います。
3-2.夜勤や休日出勤をしたくない
インフラエンジニアになったら必ず夜勤や休日出勤をしなくてはいけない場面が出てきます。それは大規模な障害やサービスのリリース時などの時。もし自分が担当しているサービスでサーバがダウンしてしまったり、通信障害などが起きたら基本的には夜だろうが休日だろうが復旧するまで帰れません。よくSNSでソシャゲのメンテが延長に延長を重ねて丸一日メンテ状態!みたいなトレンドが上がってる時がありますが、まさにそんな状態です。
ただ、参考までに自分の夜勤・休日出勤状況を記載しておきますと、年間で休日出勤は4回、夜勤は0回で休日出勤の稼働時間は1~5時間程度でした。現場によって状況が違うので夜勤・休日出勤をしたくない人は面談等で事前に確認するのがいいと思います。
3-3.プログラミングを追求したい
インフラエンジニアが全くプログラミングしないかと言われれば、そうではありません。日々のメンテナンスを自動化するためにスクリプトを組むことがあるのですが、そういった所でプログラミンをする機会があります。しかし、あくまでも「仕事を効率化する」程度のコードしか書かず、「サービスやアプリを構築する」と言った本格的なプログラミングは行いません。がっつりプログラミングを追及したいという人はインフラエンジニアではなく開発エンジニアになった方がいいでしょう。
3-4.細かい決まり事を守って働くのが苦手
インフラエンジニアには細かい決まりごとがたくさんあります。新しくサービスを構築するさいはサーバーOSやネットワークの仕様書が数十個あり、それにそって構築しなくてはいけません。構築した後も作ったサーバーなどが仕様書通りかテストをする必要があり、テスト項目も細かく決められています。テストが終わり、無事納品出来たとしてもそれで終わりではありません。「こういう仕様で日々サービスを運用する」といったルールがあり、そのルール通り運用、保守し続けなければいけません。
このようにめちゃくちゃ細かい決まり事を守っていく必要があるので、こういう働き方が苦手な人はインフラエンジニアをやめておくことをおすすめします。
3-5.急なトラブル対応は絶対に避けたい
インフラエンジニアになると急なトラブル対応で休みの日も出社をしなくてはいけない・・・。なんて場面に遭遇します。基本的には何かしらのバックアップがあるので即時の対応が必要なことは少ないですが、それでも全てをカバー出来るわけではりません。どうしようもなくて休日出勤が必要な時もあるのが実情です。実際に自分も年始の休日の時に上司から電話が掛かってきて、「サーバーがダウンしてるからちょっと出社して再起動してくんない?」と言われ、急いで着替えて出勤したことがあります。誰もいない静まり返ったオフィスが本当に不気味でした(´・_・`)
4.逆にこんな人には向いてる!インフラエンジニアをやめるべきでない人
前章ではインフラエンジニアをやめておくべき人の特徴を解説しました。では、逆にどういう人がインフラエンジニアをやめるべきでない、向いてる人なのでしょうか?以下のやめるべきでない人のタイプをそれぞれ解説します。
- 縁の下の力持ちタイプ
- 慎重に仕事を進められる人
- ITやインターネットの仕組みに興味がある
- 習意欲があり、新しい技術をを習得可能な人
- 前準備が得意である、事前準備を怠らないタイプ
4-1.縁の下の力持ちタイプ
サービスやアプリの土台であるサーバーやネットワーク機器の構築・運用・保守を行うインフラエンジニアはまさに縁の下の力持ちと言っていいでしょう。プログラマーがどんなに素晴らしいコードやアプリを作成しても、土台がなければ成り立ちませんからね。決して派手ではないが、人知れず社会に貢献したいと考えている人はインフラエンジニアがピッタリです!
4-2.慎重・正確に仕事を進められる人
インフラエンジニアはとにかく慎重・正確さが求められます。設計書に記載されているIPアドレスなどのパラメータをちゃんと設定しないとサーバー間の通信が出来なくなり、最悪サービス停止という重大な事故を引き起こしてしまうためです。特にインフラエンジニアはサービスの根幹部分を担当するので問題が起こると全体に影響を及ぼします。細かいことを慎重・正確に進められる人はインフラエンジニアに向いてると言えます。
4-3.学習意欲があり、新しい技術を習得可能な人
インフラ分野は開発と比べると技術革新が比較的緩やかですが、それでもIT業界以外とくらべるとそれなりに技術の進歩が早く、学習意欲がないと生き残れません。このところインフラ業界ではクラウド化がブームですが、早くも脱クラウドという言葉がじわじわ出てきます。そういった波に取り残されないようにIT関連のアンテナを張っておき、新しい技術を習得していきたいですね。また、新しい技術を早く学んでおけばその分野での需要が高くなり、仕事で活躍するこたが出来るでしょう。そのため学習意欲があり、新しい技術を習得可能な人はインフラエンジニアに適正があるといえます。
4-4.事前準備をしっかり出来る
事前準備をしっかり出来る人はインフラエンジニアに向いています。インフラ構築をする際は顧客との要件打合せ、セキュリティ対策、障害対策、バックアップ・・・など決めることがてんこ盛りです。また、運用中に顧客からの要望で仕様を変える際は要件打合せ、設計書修正&レビュー、開発環境でのテスト&レビュー、本番環境へのデプロイなどステップを踏まないといけません。いきなり本番環境に反映なんて出来なくて、事前にいろんな準備が必要です。このような事前準備をしっかり出来る人は向いてる仕事だといえます。
5.最後に
今回はインフラエンジニアはやめておけと言われる4つの理由と実際に働いて分かった、インフラエンジニアの真実などを解説しました。実際に働いて思ったことはたまにある休日出勤と障害メールに慣れればめちゃくちゃ働きやすい仕事だと思いました。普段は定時通りに帰れるので就業後の時間を資格などのスキルアップや勉強にあてれば、技術がつく→仕事を効率化→時間を作れる→勉強→技術がつく・・・という良いループに入れます。
また、インフラエンジニアはサービスやアプリなどの根幹部分を担当するので需要が高いのも魅力です。サービスやアプリの数だけインフラエンジニアが必要ということですからね。インフラエンジニアのメリット、デメリットを良く考えて、やっていけそうと思ったらぜひ目指してみてください!
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