オラクルマスターの難易度|レベル別でオラクルマスターの難易度を解説
オラクルマスターは、日本オラクル社が公式に運営しているオラクルデータベースに関する技術力を認定する民間資格です。本記事では、【レベル別】オラクルマスターの難易度、他データベース資格と比べてみたオラクルマスターの難易度、難易度別のおススメ勉強法を紹介します。
目次
1.【レベル別】オラクルマスターの難易度
オラクルマスター2019はBronze、Silver、Gold、Platinumの4段階に分かれており、運用担当者を対象にOracle Databaseの運用管理に関するスキルを証明するDBA試験と、Silverのみが対象となる開発者やデータアナリスト向けのOracle Database上でのSQLスキルを証明するSQL試験があります。難易度、前提条件、試験形式、出題範囲、推奨経験年数は以下の通りです。
試験 | 難易度 | 前提条件 | 試験形式 | 出題範囲 | 推奨経験年数 |
ORACLE MASTER Bronze DBA 2019 | 簡単 | なし | 全70問 単一または複数選択 | ・DBの基礎知識 | 特になし |
ORACLE MASTER Silver DBA 2019 | 普通 | なし | 全68問 単一または複数選択 | ・SQLの基礎知識 ・DBの運用管理 | 1~2年 |
ORACLE MASTER Silver SQL 2019 | 普通 | なし | 全78問 単一または複数選択 | ・SQLの知識全般 | 1~2年 |
ORACLE MASTER Gold DBA 2019 | 難関 | Silver資格 | 全68問 単一または複数選択 | ・バックアップ・リカバリ ・マルチテナント・アーキテクチャ ・インストール・アップグレード | 3~4年 |
ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 | 超難関 | Gold資格 | 実技試験 | ・ミッション・クリティカルなシステムにおいて最適な設計・構築・運用を行うスキル | 5年以上 |
1-1.Bronze
Bronzeはデータベース初心者向けの資格です。難易度は全資格の中で最も低く、実務経験がない方でもOracleを理解する一歩となる資格です。
1-2.Silver
SilverはDBAとSQLの2つの資格があり、DBAはデータベースの基礎知識を有しているエンジニア向けでSQLは業務上SQLを多用する開発者やデータアナリスト向けです。前提資格は不要ですが、あらかじめBronzeを取得しておくことをおすすめします。また、Silver以降は実務経験がないと合格は難しいです。
1-3.Gold
Goldはデータベースの管理者向けの資格です。データベースの技術に関する体系的な知識を活かして、適切な状況判断ができるかどうかが試され、構築やリカバリだけでなく、チューニングの知識も必要です。
1-4.Platinum
Platinumは専門家レベルのデータベース管理者向けの資格です。5年以上の経験年数が推奨されています。また、Goldまでは選択問題でしたが、Platinumは実機を操作する試験が行われ、時間制限と採点基準が設けられており、求められるタスクを時間内に完了させるだけでなく、指定された最終状態を達成することが必須です。
2.他データベース資格と比べてみたオラクルマスターの難易度
第2章では他のデータベース資格とオラクルマスターとの難易度を比較してみます。
2-1.データベーススペシャリスト試験
Oracle Platinum > データベーススペシャリスト > Oracle Gold
データベーススペシャリスト試験は情報処理技術者試験の中でもトップクラスの難易度です。オラクルマスターで問われるのは、オラクル製品の取り扱いスキルですが、データベーススペシャリストはデータベースの基礎知識から応用知識、さらには情報分析やプロジェクト管理などの業務知識が問われます。また、データベーススペシャリストの試験は、午後の場合は記述式の問題を解く必要があります。よって、実技試験であるPlatinumよりは易しいですが、Goldよりは難しいです。
2-2.MySQL 5.7 Database Administrator
Oracle Platinum > MySQL 5.7 Database Administrator = Oracle Gold
MySQL 5.7 Database Administratorは MySQLデータベースの管理に関する知識を証明する資格であり、MySQLの基礎知識と応用知識が求められます。 実技や記述は求められていないため、難易度としてはGoldと同レベルです。
2-3.OSS-DB技術者認定試験
Oracle Platinum > OSS-DB Gold = Oracle Gold > OSS-DB Silver = Oracle Silver
OSS-DB技術者認定試験はオープンソースデータベースの管理に関する知識を証明する資格であり、PostgreSQLの基礎知識と応用知識が求められます。 この資格はSilverとGoldの2段階に分かれており、オラクルマスターのSilverとGoldと同レベルです。
3.難易度別のおススメ勉強法
第3章ではBronze、Silver、Gold、Platinumごとのおススメ勉強法を紹介します。
3-1.Bronze
BronzeはOracle実務経験が必要ないため、こちらの「黒本」と呼ばれる参考書の問題を3回行えば合格レベルに達することができます。
3-2.Silver
SilverではSQLの知識が必要となるため、予めSQLを操作する経験しておきます。こちらの学習サイトは、SQLの実習問題を実際に手で動かしながら学ぶことができます。
Bronze同様、参考書で問題を解いておきます。
DBA
SQL
3-3.Gold
GoldではDBAについての知識がより一層求められます。こちらの学習サイトでDB構築・チューニング・運用に関する情報を入手しておきます。
・SHIFT the Oracle
Goldの場合も、参考書で問題を解いておきます。
3-4.Platinum
Platinumは実機試験のため、参考書などの市販本はありません。試験中にマニュアルを見ることはできますが、調べたい機能・オプションがどのマニュアルに記載されているかを理解しておかないと、試験中に調べきることは難しいです。以下のマニュアルを確認し、試験範囲のマニュアルのどのページに記載されているかを記憶しておきます。
タスクリストは概念的な要件で書かれており、その要件を実現するために、何を構成すべきかを判断し、必要なコマンドを実行する必要があります。Platinumの試験範囲は抽象的に記載されていますが、Goldの試験範囲では明細化されています。Goldの試験範囲の機能はすべて把握し、実機操作できるようにしておきます。
4.最後に
オラクルマスターはデータベースエンジニアに人気のある資格で、就職・転職する際にはおススメです。是非、経験に合わせたレベルの試験に挑戦し、スキルアップを目指してみてください!
コメント