【合格者が教える】CCNAを独学で勉強する方法3選

【合格者が教える】CCNAを独学で勉強する方法3選

ENGINEER.CLUB編集部

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CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、Cisco System社主催のベンダー資格です。

ベンダー資格とはいうものの、ネットワーク機器において高いシェアをもつCiscoの資格であり、かつネットワークの仕組み全般を問われる試験内容であることから、ネットワークエンジニアの持つべき資格としては殆ど必須といって良いでしょう。

前述の通り、CCNAの試験範囲はケーブルの種類からTCP/IP通信の仕組み、ネットワーク機器設定自動化など多岐にわたっており、内容をしっかりと理解していないと回答が難しいものが多いです。つまり「問題の丸暗記」では太刀打ちできないということ。

それではどのように学習すればよいのか?参考書読んでるだけではダメなのか?そう思った方もいらっしゃると思います。この記事では、CCNAを実際に受験し合格した筆者が最適と考える勉強方法をご紹介いたします。


1.CCNAの学習方法3

まずはCCNAを学習する方法を3つ紹介します。前述の通り、CCNAに合格する為には、ネットワークの知識を定着させることが必要不可欠です。多角的な勉強でしっかり身につけていきましょう。

1-1.全ての基礎固め!まずは「参考書を読む」から始めよう

初心者は勿論、実務経験がある程度あっても、体系的な知識というのは、仕事の中だけでは得づらいもの。まとまった量の解説や図をインプットすることで下地を固めましょう。「これは知っている」と思っている分野でも、参考書を見てみると意外と自分の知識に穴があったり、そもそも誤解していたり、などはあるあるです。

ここでは、初心者向けから実務経験者、以前CCNAを取得したことがある方まで、それぞれ学習に役立つ参考書をご紹介します。

  • 『1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版』(2021)

https://book.impress.co.jp/books/1120101030

タイトルの通り、CCNAの出題範囲でもある基本的なネットワークの知識を7日間で学べる一冊です。簡単な言い回しで解説されているだけでなく、「1週間」で読み終えられる適度なボリュームが魅力的。「経験もないし参考書がどれも分厚過ぎてとっつきづらい」という方におすすめです。

定期的に改版されているので、現在のCCNA分野にも対応してくれているのも嬉しい。以前の版を入手してより基礎固めに利用するのもアリ。

  • 『シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301』(2020)

https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798165776

こちらはCCNAの参考書として最もスタンダードなテキストです。俗称「白本」。

近年大きく変更されたCCNAの出題範囲をきっちりカバーし、図や実際に投入するconfigを用いて解説されています。実務経験がある方は、この本で知識の穴埋め&増強をしていくのがおすすめです。各章末に問題も付いているので、理解できたかどうかを確認することも出来ます。

  • 『徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応』(2021)

https://book.impress.co.jp/books/1120101139

通称「黒本」と呼ばれるこのシリーズは、豊富な問題と詳しい解説が特徴です。前述の参考書を通して知識が浸透してきたら、これを使ってより理解を深めていきましょう。試験対策のポイントが要所ごとに簡潔にまとめられているので、解答の中の解説を読むだけでも理解度が上がります。

自分のスキルに合った参考書を見つけて、しっかりと網羅的な知識をインプットしていきましょう。

因みに、CCNA含めたciscoの資格は2020年に出題範囲や科目数が刷新されている為、改定以前の参考書はネットワークの知識を得ることには役立ちますが、試験対策とはなりにくくなってしまいます。少し前に出版されたテキストを使いたい方は注意してください。

1-2.実践あるのみ!「問題を解き、解説を理解する」を繰り返す

テキストで知識がついてきたら、問題を解いてみましょう。CCNAは「覚えた知識を応用して解く」問題も多いです。

例えばスタティック、RIPEIGRPBGPなどに付けられるAD番号を例にとってみます。詳細は省略しますが、AD値はプロトコルの信頼度を表す値で、ルーティングの上では小さいほど優先されます。各プロトコルのAD値は暗記して覚えるのですが、CCNAの問題はそれがそのまま問われることはあまりありません。

「異なるプロトコルで同じネットワークへのルートをもらっている時、どれが優先されるか?」といったような、AD値を踏まえて、ルーティング時の経路選択について問うような出題がされます。

そのため、参考書で知識をインプットした後は、問題集で「知識の組み合わせ方」を特訓することが合格に繋がる道筋になるのです。それに、本番では緊張や焦り、問題文の妙な言い回し(cisco)によって普段の実力を発揮できないのもよくあること。正解を導き出す思考力をしっかりと鍛えていきましょう。

  • Ping-t

https://mondai.ping-t.com/g

無料でも多くのIT資格試験問題が解けるweb問題集です。CCNAは一部有料コンテンツ(プレミアムパス)ですが、ドラックアンドドロップ問題やコマンド問題などを利用できるようになるので、価格とボリュームを考えるととてもお得です。プレミアムパスは長期間ほど安く利用できるようになっています。上位資格のCCNPも対策できるところも高ポイント。

  • CramMedia

https://www.crammedia.com/

的中率が高いとされているWeb問題集で、ドラックアンドドロップ問題なども利用でき、より実際の試験に近い感覚で学習できます。前述のPing-tと比べると科目ごとに購入が必要な分、少し値段は上がります。CCNAのみを確実に取得したいという方は利用してみても良いと思います。

1-3.理解度を深める切り札「疑似環境学習」をフル活用する

疑似環境学習とは、疑似的に仮想的なネットワークを構築することで理解度を高める学習です。コマンドを暗記していても、実際に設定を入れた時にどのような動きになるのか、というのを脳内でイメージするのはとても難しいこと。そこで、仮想の空間でルータやスイッチを繋ぎ合わせ、自分で環境を作ってみましょう。

使用するのは「Cisco Packet Tracer」です。

これはCisco Systemsが提供しているネットワークシミュレータで、無償でダウンロードして利用することが出来ます。ドラックアンドドロップでネットワークトポロジを自由に形成し、各機器に設定を入れて動作確認が可能なので、机上より一歩踏み込んだ学習になること間違いなしです。

図のように、簡単なネットワークを作成して機器のアイコンをクリックすると、本物のNW機器のようにCLIで操作することができます。機器はCisco製品のみですが、いくつかの機種から選択が可能です。

【図 1】Cisco Packet Tracer
Cisco Packet Tracer

インストールにはCisco Networks Academyへのログインが必要になるので、持っていない方はまずシスコアカウントを作成しましょう。インストールから利用までの方法は下記を参照ください。

 

Cisco Packet Tracerのダウンロードページはこちら。

https://www.netacad.com/cisco-packet-tracer


2.【筆者おすすめ】合格する為の自己学習の流れ

前項で参考書、問題集、疑似環境学習という勉強方法をご紹介しました。ではいざCCNAに向けて学習してみましょう―と言いたいところですが、ただ闇雲に勉強してもなかなか身につきません。

2章では、勉強開始から受験、合格までの道のりをどうやって決めていくのか、勉強に必要な期間について解説します。どの時期にどの勉強を行うのか、スケジュールを立て、計画的に進めていきましょう。

2-1.最低3ヶ月の勉強期間を確保する

CCNAは出題範囲も広く、実務経験があってもある程度の学習が必要になってくる資格です。

あくまで目安ですが、勉強期間はネットワークの実務経験が1年以上あればおよそ3ヶ月、実務経験がない方はおよそ6か月を確保しておくのがおすすめです。平日1時間、土日に3時間ずつ勉強すると1ヶ月で44時間、3ヶ月であれば約130時間、6か月で約260時間になる計算です。

勿論仕事や学校もあるので、毎日きっちり1時間勉強するのは中々難しいこと。ですので「1週間に何時間学習する」など週単位でざっくり時間を決めておき、長く学習時間が取れるタイミングできちんと進める、といった工夫もしておくと良いかと思います。

3ヶ月、あるいは6か月は目安なので、学習してみると「意外ともっと時間が必要かも」「実務で結構知識が身についているから目標より早めても良いな」など、色々感覚的なところが分かってくると思います。その為、スケジュールは適宜見直すことをオススメします。

大切なのは「いつから始めて、いつまでに受験するか」を決めることです。筆者も過去に経験があるのですが、「いつか受ける」と何となくweb問題集をやるだけの日々を送っていると、何年経っても受験できる力はつきません。一旦決めたスケジュールに乗って動き出すと、意外とスイッチが切り替わるものです。まずは自分のスキルに合った学習方法とスケジュールで、勉強を始めてみましょう。

2-2.勉強法は「解説書を読む」から「問題を解く」「疑似環境学習」へ理解度に応じてステップアップさせる

最後に、複数の勉強法をどのように組み合わせていくのか、スケジュールに落とし込んだ例をご紹介します。基本的には、見出しにもある通り「解説書を読む」⇒「問題を解く」⇒「疑似環境学習」と段々とステップアップしていく流れになります。

ここではCCNA受験までの3ヶ月/6か月のスケジュール例をあげてみました。

【図23ヶ月の学習スケジュール3ヶ月の学習スケジュール

【図36か月の学習スケジュール6か月の学習スケジュール

実務経験者であれば解説書にそこまで時間を割かず、問題集や疑似環境での学習に比重をおく、なども可能かと思います。逆に初心者の方は、「解説書を読む(知識のインプット)」にしっかり時間をかけておくと、以降の勉強法も有用です。

ぜひ例を参考に、携帯アプリのスケジューラや手帳などを使って、目に見える形で受験までの道のりを具体化してみてください。


3.まとめ

CCNA試験の勉強方法】

  1. 参考書を読む
  2. 問題集で問題を解く
  3. 疑似環境を構築して学習する
  • 勉強期間の目安は実務経験者であれば3ヶ月、初心者であれば6か月
  • 参考書を読む⇒問題集⇒疑似環境の順に学習し、理解を深める
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